住宅関連新聞記事ダイジェスト No.482  2013/5/9~2013/5/15

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【日本経済新聞】
1 南海トラフ地震で都が被害想定 臨海部で津波2メートル超
2 ALSOK、高齢者宅に緊急通報システム 自治体通じ機器販売
3 徳島県、活断層上の建築規制域案 長さ60km幅40m
4 東急不動産、グループ2社と経営統合 持ち株会社設立

【朝日新聞】
5 大京アステージ、新社長に善積義行氏
6 規制改革の実効性確保「実施計画」策定へ 政府
7 4月の中古マンション成約件数が18%増 東日本不動産流通機構
8 日本不動産学会、12年度学会賞と田中啓一賞を発表
9 東京都心5区大規模ビル、4月の空室率は横ばい 三幸エステート調べ
10 インスペクション、瑕疵保険、履歴情報 「購入決断にすべて必要」が過半数
11 不動産価格指数(住宅)、16カ月連続前年比減
12 都内マンション2物件が竣工前完売 オープンハウス・ディベ
13 東京都心5区のビル空室率、2カ月連続で改善 三鬼商事調べ
14 「日米不動産協力機構」が始動、6月から会員募集 海外進出の情報提供も

【読売新聞】
15 持ち家取得し定住、最高45万円の商品券…福岡・芦屋
16 ごみ輸送管は今 廃止8年、劣化調査へ…多摩市
17 認知症731施設で防火違反 排煙・誘導など不備
18 太陽光の住宅用設備売れ行き好調、電気値上げで関心
19 防犯マンション信頼100件 柵や錠の厳格基準…京都

【日経産業新聞】
20 住友不、高田馬場で大型再開発 38階ビルや防災広場
21 パナソニック、水回りに主婦の声反映 リフォーム向け設備
22 横浜市、住宅の省エネ改装で補助 モデル事業者募集
23 大和ハウス、空気清浄装置を無料で設置 子育て世代向けに
24 NSW、家庭向けHEMS提供 タブレットで情報把握
25 仙台市内の中古マンション、震災前比3割上昇 1~3月期の坪単価

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1 南海トラフ地震で都が被害想定 臨海部で津波2メートル超 2013/5/15 日本経済新聞
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東京都は14日、南海トラフを震源とするマグニチュード(M)9級の巨大地震が起きた場合の都内の被害想定を公表した。震度6弱の地域もあり、東京湾沿岸で2メートル超の津波を想定。島しょ部では最大約1800人の死者を推計した。各自治体は避難経路の見直しなどの対応を急ぐ。
都防災会議地震部会(部会長・平田直東大地震研究所教授)がまとめた。内閣府が昨年8月に公表した震度分布や津波高で被害が最も大きなケースを選び、分析した。
内閣府が示した都内の最大震度は5強だったが、都は12区市町村で震度6弱の地域がでると想定。ただ範囲は狭く、液状化の危険性が高い地域の面積も計9.2平方キロメートルにとどまった。
水門が開放されている場合、浸水地域が広くなり、沿岸部の最大津波は品川区の2.34メートルで、江東、中央、港、大田区でも2メートル超。水門が閉じていれば津波の高さは江東区で最大2.48メートルなどやや高くなるが、東京湾の防潮堤の高さは3.5メートル以上あり、河川敷の若干の浸水ですむ。いずれのケースも死者など人的被害はゼロとした。
一方、島しょ部では新島(新島村)で最大30.16メートル、神津島(神津島村)で同28.43メートルを想定。冬の深夜の地震発生で10分以内に避難を始める人が2割の場合、津波による死者は最大1764人になる。島別では新島の死者数が約7割の1297人で、神津島(265人)、小笠原村の父島(86人)と続いた。
江東区は5月1日、都営住宅の廊下などを緊急避難場所とする覚書を都と結んだ。これまでも企業やマンションを一時避難先とする協定を結び、約7万3千人分を用意していたが、覚書で約4万5千人分を増やした。
隅田川河口に近い「永代一丁目町会」の永田忠由会長(81)は「最寄りの避難先は川の向こうで不安だった。避難場所の見直しを今後も進めてほしい」と話す。
品川区は昨年度から12カ所で説明会を開き、住民に避難マップ作りを呼びかける。東品川地区での説明会では住民約110人が高台まで避難。「古い家屋が倒れる可能性がある」などと危険箇所を地図に書きながら歩いた。区は避難の参考にするため、沿岸部や川沿いの計633カ所に海抜標示板も設けた。
最大1.77メートルの津波が想定される江戸川区の担当者は「地震で地盤沈下や堤防の緩みが起きた後、台風や大雨が来る『複合災害』が心配」と話す。同区は7割が満潮時に海抜ゼロメートル以下で、複合災害が起きればほぼ全域が水没の恐れもある。
区外への避難のため、臨時のバス運行や高速道路を歩行者に開放する案も浮上。「いずれも区単独では対策は難しく、都や国ぐるみの広域対策が必要」(防災危機管理課)と訴える。

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2 ALSOK、高齢者宅に緊急通報システム 自治体通じ機器販売 2013/5/13 日本経済新聞
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綜合警備保障(ALSOK)は高齢者向けの緊急通報システムを開発した。高齢者宅に小型機器を設置。健康状態が悪化した際などに緊急ボタンを押すと、同社の警備員が24時間対応で駆け付ける。操作しやすいようにボタンを大きくした。9月下旬から自治体を通じて売り込む。高齢者だけで暮らす世帯の増加に対応した。初年度に6千台の販売を目指す。
開発した小型機器は約18センチメートル四方。緊急ボタンには蓄光塗料を塗り、深夜でも探しやすくした。相談ボタンを押すと24時間、看護師資格を持つ担当者が健康相談に応じる。

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3 徳島県、活断層上の建築規制域案 長さ60km幅40m 2013/5/12 日本経済新聞
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徳島県は12日、直下型地震に備えて県北部を走る断層帯上の建築を規制する条例の施行を受け、規制対象の区域案を公表した。区域内では事業者に活断層の位置の調査を求めるほか、活断層の真上での新築・建て替えは避けることも義務付ける。
県によると、活断層上での建築規制を盛り込んだ条例は、都道府県では初めて。断層調査費用は事業者が負担する。県は「通常50万円程度かかる」とみており、企業からは不満も出ている。

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4 東急不動産、グループ2社と経営統合 持ち株会社設立 2013/5/10 日本経済新聞
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東急不動産は10日、今年10月をメドに不動産仲介の東急リバブルなど上場するグループ2社と経営統合すると発表した。グループ3社で新たに持ち株会社を設立して傘下に入り、経営資源を有効活用する。東京都心の再開発に積極投資するほか、リフォームなど成長分野を強化する狙い。重複する事業を再編しコスト削減につなげる。
今回はグループの不動産管理会社である東急コミュニティーを含めた3社が経営統合する。持ち株会社として東急不動産ホールディングス(HD)を設立する。3社は9月26日に上場廃止となり、10月1日付でHDが上場する予定。HDは東急不動産の金指潔社長が社長に就任する。3社は今後、グループ統合委員会を設置し14年4月をメドに重複事業を再編する。

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5 大京アステージ、新社長に善積義行氏 2013/5/15 朝日新聞
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大京グループで、マンション管理業などを行う大京アステージ(東京都渋谷区)は5月14日、代表取締役社長に大京取締役兼執行役会長の善積義行氏が就任する人事を発表した。6月20日付。益田知代表取締役社長は取締役会長に就く。
善積義行(よしづみよしゆき)氏は、1950年生まれ。1972年に慶應義塾大学卒業後、オリエント・リース株式会社(現オリックス株式会社)に入社。オリックス執行役東京営業本部長、同社常務執行役、大京執行役副社長などを歴任。2011年6月から大京取締役兼執行役会長。

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6 規制改革の実効性確保「実施計画」策定へ 政府 2013/5/15 朝日新聞
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規制改革会議は15日、9回目となる会議を開き、6月上旬にとりまとめを予定している答申の骨子について意見交換した。5月22日の次回会合で総論の素案を作って議論し、30日の会合では各ワーキンググループ(WG)で検討している個別論点の素案を検討する。
また、政府は規制改革会議の答申を受けて、見直し内容、見直し手順やそのほかの措置について各省と合意に至ったものについては、改革実現までの工程表などを盛り込んだ「規制改革実施計画」を策定。成長戦略と並行して閣議決定する方針だ。
なお、同会議の4つのWGのうちの1つである創業等WGでは、老朽マンションの建て替え促進を目的とした「容積率の緩和・区分所有法における決議要件の緩和」についての検討を進めている。

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7 4月の中古マンション成約件数が18%増 東日本不動産流通機構 2013/5/14 朝日新聞
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東日本不動産流通機構によると、4月の首都圏での中古マンションの成約件数は3119件だった。前年同月比18.7%増。8カ月連続の増加で、2ケタ増は3カ月連続となった。
成約平米単価は、首都圏平均で39.36万円。前年比2.5%上昇した。
また、中古戸建住宅の成約件数は、1071件だった。前年比17.8%増。4カ月連続の前年比増となった。

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8 日本不動産学会、12年度学会賞と田中啓一賞を発表 2013/5/14 朝日新聞
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日本不動産学会はこのほど、「2012年度日本不動産学会賞各賞・田中啓一賞」を発表した。受賞内容は以下の通り。カッコ内は受賞者もしくは団体・企業。
◎論文賞=不動産投資における投資者保護(植松丘・政策研究大学院大学客員教授)/租税制度が贈与と相続の選択に与える影響に関する研究(周玉霖・明海大院生、前川俊一・明海大教授)/◎論説賞=金融危機以降の欧米金融規制の動向とわが国不動産市場への影響(小林正宏・住宅金融支援機構主席研究員)/震災復興と都市計画(浅見泰司・東大教授・東京大学空間情報科学研究センター長)/液状化リスクと不動産価値(中城康彦・明海大不動産学部長)/不動産市場における「市場の失敗」と「政府の失敗」<不動産学の展望>(福井秀夫・政策研究大学院大学教授)/不動産開発と環境:経済学の見方(中川雅之・日大教授)◎著作賞=マンション建替え:老朽化にどう備えるか(浅見泰司ほか)◎湯浅賞(研究奨励賞)=市街地再開発事業の初動期における権利者合意と資金調達について(小山洋輔・政策研究大学院大学政策研究過程)/◎田中啓一賞=持続可能な開発のための環境アセスメント制度化と普及への貢献(原科幸彦・千葉商科大教授)/不動産に関わる話題や知識をまとめた「アップル叢書」等の出版活動(三菱UFJ信託銀行不動産コンサルティング部)/環境及び防災に配慮した戸建住宅団地開発事業<リストガーデンダイヤモンドパーク>(リスト)
今回は、各賞合わせて56件の応募があった。

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9 東京都心5区大規模ビル、4月の空室率は横ばい 三幸エステート調べ 2013/5/13 朝日新聞
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三幸エステート(東京都中央区)がまとめた4月末時点における大規模ビルのオフィスマーケット調査によると、東京都心5区大規模ビルの空室率は6.28%で、前月末と比べてほぼ横ばいであることが分かった。これは、新築ビルの一時空室解消は進んでいるが、顕在化する二次空室との間で相殺される傾向が見られるため。
この他、都心5区大規模ビルの築1年未満の新築ビル空室率は大幅に低下し19.7%と、10%台まで低下した。

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10 インスペクション、瑕疵保険、履歴情報 「購入決断にすべて必要」が過半数 2013/5/13 朝日新聞
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不動産情報サービスのアットホームの調査によると、中古住宅の買い希望ユーザーが購入を決断する要件として、「ホームインスペクション」「瑕疵担保責任保険」「住宅履歴情報」のすべてを必要するという回答割合が、過半数を占める結果となった。
ただ、インスペクションの実施と瑕疵担保責任保険の加入について、自ら費用を負担してでも必要という割合はいずれも10%台と低く、売主や仲介会社の費用負担を求めている回答が多数となった。
同調査は、中古住宅の購入または売却を考えている一般消費者(買い希望ユーザーは181人)に対して、2012年12月20日~2013年2月20日に実施したもの。

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11 不動産価格指数(住宅)、16カ月連続前年比減 2013/5/10 朝日新聞
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国土交通省が毎月公表している「不動産価格指数(住宅)」によると、2012年12月(最新)の住宅全体の総合指数は92.7で前年を1.2ポイント下回った。そのうち、更地・建物付土地は91.1(同1.3ポイント減少)、マンションは104.0(同0.2ポイント減少)だった。更地・建物付土地は22カ月連続前年比減、マンションは2カ月ぶりの前年比減。住宅総合については、16カ月連続前年比減となっている。
同指数は、2008年度平均を100として算出したもの。国交省が集めている全国約30万件の「不動産取引価格情報」のデータをもとにしている。

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12 都内マンション2物件が竣工前完売 オープンハウス・ディベ 2013/5/10 朝日新聞
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オープンハウス・ディベロップメント(東京都千代田区)が都内で開発を進めているマンション2物件が、竣工前完売した。世田谷区上野毛のオープンレジデンス上野毛(以下、上野毛・総戸数32戸)と渋谷区恵比寿のオープンレジデンシア恵比寿(以下、恵比寿・同27戸)だ。
上野毛の物件は、東急大井町線上野毛駅徒歩6分に立地。地上3階地下1階建てで、メゾネット型の低層物件だ。契約者は、20~30代のDINKSで約5割を占めた。専有面積は64~91平方メートルで、価格は3800万円台~5800万円台だった。2013年8月に竣工する予定。
恵比寿の物件は、JR恵比寿駅徒歩10分の第1種低層住居専用地域に立地。地上3階地下1階建て。契約者は30代のDINKSが約5割。専有面積は49~65平方メートルで、価格は4200万円台~6700万円台だった。2013年7月に竣工する予定。

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13 東京都心5区のビル空室率、2カ月連続で改善 三鬼商事調べ 2013/5/9 朝日新聞
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賃貸オフィス仲介の三鬼商事の調査によると、4月末時点の東京都心5区(千代田区、中央区、港区、新宿区、渋谷区)におけるオフィスビルの平均空室率は8.54%で、前月と比べて0.02ポイント改善した。新築・既存ビルともに統合や館内増床に伴う成約の動きが見られ、2カ月連続の改善となった。1年前との比較だと0.69ポイントの改善。
1坪当たりの平均賃料は、1万6487円で前月比0.1%(17円)下落。1年前比では1.34%(224円)下落している。

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14 「日米不動産協力機構」が始動、6月から会員募集 海外進出の情報提供も 2013/5/9 朝日新聞
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日米不動産協力機構(JARECO、中川雅之理事長=日本大学経済学部教授)は6月から、会員募集の活動を開始する。
同機構は、国際的な不動産流通政策の研究・情報交換を産学連携で行う組織で、2月下旬に設立した。3月下旬には、アメリカの不動産業界団体「全米リアルター協会(NAR)」と「相互協力・相互サービス提供」に係る協約を締結。世界各地にあるNAR協約国(アジアをはじめとする60カ国)やその国の関連団体・不動産・住宅関連の研究機関などと連携を図る体制を整えた。これらのネットワークを活用して情報収集・交換を進め、日本全体の不動産流通市場の活性化に貢献したい考えだ。今後の活動については、国土交通省が支援していく方針。
中古住宅流通が活発なアメリカの不動産取引研究を進め、NAR協約国への現地調査や国際会議への参加といった海外視察ツアーも企画する。また、海外進出の検討者には現地情報を提供するほか、NARの物件情報サイトへの掲載も仲介する。
中古流通活性化策を話し合った国交省の有識者会議「不動産流通市場活性化フォーラム」(設置期間:2011年10月~2012年6月)で座長を務めた経歴もある中川理事長は、「国交省が現在も精力的に進めている中古流通活性化策を、更に実効性のあるものとするために研究を進めていきたい。また、中古流通会社や新築ディベロッパーを問わず、海外進出検討企業には幅広く情報提供していく」と話している。

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15 持ち家取得し定住、最高45万円の商品券…福岡・芦屋 2013/5/15 読売新聞
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人口減少に歯止めをかけようと、福岡県芦屋町は今年度から、持ち家を取得して定住する町民を対象に、3年間で最高45万円分の商品券を贈る定住促進制度を始めた。
商品券は町内で利用でき、地域経済の振興も図る。町によると、商品券を交付する定住策は、県内初という。
今年1月2日から2018年1月1日までに一戸建て住宅を取得し、家や土地にかかる固定資産税が発生した人が対象。住民登録があることや自治区に加入していることなどを条件に、固定資産税相当(上限15万円)分の商品券が3年間もらえる。新築だけでなく、中古住宅の購入や、建て替えも対象になる。
商品券は、町内の飲食店やスーパー、ガソリンスタンドなど、町商工会に加入している約400店で利用できる。
町の人口は、1万5083人(今年3月末現在)。05年以降、人口減が続いており、町の試算では、20年には1万3700人にまで減少する見込み。町企画政策課は「制度を積極的に利用してもらい、人口減を食い止めたい」としている。

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16 ごみ輸送管は今 廃止8年、劣化調査へ…多摩市 2013/5/14 読売新聞
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腐食陥没のおそれ
東京都多摩市は、ごみの「管路収集システム」廃止後、地中に埋設されたまま、使われなくなっている、ごみ輸送管の調査に乗り出す。
2005年の廃止から8年が経過、腐食すると地上の道路が陥没する可能性もあることから、今年度中に劣化診断を行い、撤去も含めて今後の対応を検討する。
管路収集は「真空輸送システム」「空気輸送システム」などとも呼ばれ、地上の投入口から出された集合住宅や事業所のごみを、送風機を使い地下の輸送管で1か所に集める仕組み。かつては「夢のシステム」ともいわれ、住民がいつでもごみを出せるという利便性や、ごみの集積所や収集車が不要で衛生面や景観上の利点があるとされ、大阪府の南港ポートタウンや、兵庫県の芦屋浜シーサイドタウンなど1970年代から新興の住宅・商業地区を中心に導入が進められた。
多摩市では1983年、多摩センター地区(約82ヘクタール)で約50億円をかけて導入された。市ごみ対策課によると、同地区の地下には金属製の輸送管(直径50センチ)が約6・4キロ張り巡らされ、可燃・不燃ごみを多摩センター駅前の「管路収集センター」に集積した後は、約2キロ離れた多摩清掃工場まで、車で運搬、焼却されていた。
だが、ごみの処理量は計画時の見込みを大幅に下回り、分別も進んだことから、資源ごみ(びん・缶など)には収集車が必要となった。施設の運用にかかる多額の費用と採算が合わなくなり、2005年3月に廃止。現在は収集車による巡回収集が行われている。
廃止当時、輸送管の撤去が検討されたが、費用が確保できないとして見送りになった。現在もめどは立っていないが、設置から30年が経過し、維持管理が課題となっている。
輸送管のうち2・4キロは水道管などとの共同溝にあり、目視での点検が可能だが、残りの4キロは埋設されたまま。点検もされておらず、詳しい劣化状況も把握できていない。輸送管が腐食した場合、道路の陥没を招く恐れもある。
市は調査の委託費など400万円を今年度当初予算に計上。7月以降に委託先を決め、輸送管にコンクリートやモルタルを詰めて空洞をなくす工事や撤去にかかる費用の試算を行う予定。

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17 認知症731施設で防火違反 排煙・誘導など不備 2013/5/13 読売新聞
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全国の認知症グループホームのうち731施設で、防火や避難に関する建築基準法令の規定に違反していることが、国土交通省の緊急調査でわかった。
全施設の約6%に違反があり、繰り返し指摘を受けながら是正されていない施設も含まれることから、同省担当者は「自治体を通じて迅速な改善を求めていきたい」と話している。
今年2月、長崎市の「ベルハウス東山手」から出火し、5人が死亡した火災では、排煙設備などに違反があったため、2月から3月にかけて都道府県を通じて緊急に行った。
国交省によると、全国の施設は1万1745か所。731施設で判明した違反のうち、最も多かったのは、誘導灯が切れているなど非常用照明に関する違反で約300件。ほかに排煙設備で約200件、壁の防火対策などで約170件の違反があった。複数の項目で違反が見つかった施設も多いという。

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18 太陽光の住宅用設備売れ行き好調、電気値上げで関心 2013/5/10 読売新聞
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再生可能エネルギーで発電した電気を電力会社が固定価格で買い取る制度が浸透する中、九州地区でも太陽光発電関連ビジネスの拡大が続いている。
電気料金の値上げを背景に、来年4月の消費増税前の駆け込み需要もあり、特に住宅用の太陽光発電設備の売れ行きが好調だ。ただ、発電量が日差しに左右されることや、故障により修理費が必要になる場合もあるため、一定の知識と備えが必要だ。
「土日を中心に、家族連れらの姿が増えています」。福岡市東区のベスト電器B・B香椎本店で太陽光パネルなどの設備を販売する松島晃二係長(38)はこう手応えを語る。売れ筋は標準的な家庭の電気をまかなえる出力4・0キロ・ワットで、工事費込みの価格は約180万円という。
人気が高まっている理由としては、中国などの海外メーカーの攻勢もあり、固定価格買い取り制度がスタートした昨年7月以前に比べ、価格が1割程度下がったのも大きいという。購入に際しては国の補助制度もあり、工事費込みの価格が出力1キロ・ワットあたり41万円以下の場合は2万円、50万円以下は1万5000円が助成される。これに加え、独自の補助制度を設けている地方自治体も多い。

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19 防犯マンション信頼100件 柵や錠の厳格基準…京都 2013/5/9 読売新聞
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侵入防止柵に囲まれた防犯モデルマンション
防犯設備に優れた「防犯モデルマンション」の認定件数が京都府内で100件に達し、8日、京都市内で記念式典が行われた。
近年、府内の刑法犯認知件数は減少しているが、侵入盗や性犯罪が集合住宅で起きる割合は依然として高く、同マンションの認定機関・NPO法人「府防犯設備士協会」(山科区)は「安心のまちづくりを進めるシンボル。さらに普及を進めたい」としている。
府警生活安全企画課などによると、昨年は侵入盗916件中267件、性犯罪315件中77件が集合住宅で発生。昨年3~8月には、オートロック付きマンションに住む女性が帰宅後、安心して玄関の鍵をかけないのに目を付けた性犯罪が相次ぎ、男が逮捕される事件もあった。特に京都市内は民家が密集し、侵入時、人目に付きにくいことが背景にあるとみられる。

鍵を認証しないと利用できないエレベーター(中京区で)
防犯モデルマンションは1999年に広島県で導入され、昨年3月時点で22都道府県に広がった。各自治体ごとに防犯設備士らでつくる協会が基準を設定、クリアすれば登録証が交付される仕組みだ。府内では2004年に始まり、毎年6~17件が登録されてきた。
府防犯設備士協会が設定した審査項目は約130点に上り、オートロックや防犯カメラの設置を始め、ピッキングしづらい錠▽バールによる「打ち破り」に耐えられる防犯ガラス▽敷地内への侵入防止柵――などの基準を設けている。
一般的なマンションに比べ数千万円規模で建築費が高く、入居者の負担も大きくなるが、府内で04年以降認知された事件は侵入盗2件のみ。市民の防犯意識の高まりから需要は拡大しているという。
100件目となったのは既に完売した「ライオンズ鴨川二条ロイヤルグレイド」(中京区)。この日、現地で行われた式典には、府警や同協会の関係者ら約30人が出席。高瀬基彰・府警生活安全部次長が「犯罪の起きにくい地域をつくることにつながる」と述べた後、マンション事業主らに感謝状が贈られた

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20 住友不、高田馬場で大型再開発 38階ビルや防災広場 2013/5/15 日経産業新聞
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住友不動産は6月、東京都新宿区の高田馬場駅南側で大規模再開発に着手する。地上38階の大型オフィスビルを建て、イベントホールや防災広場も設ける。東日本大震災後、耐震性が高い大型の新築ビルに入居を希望する企業の需要が高まっている。マンションも建設し、職住近接のにぎわい拠点をつくる。2016年に完成する予定だという。
再開発するのは東日本旅客鉄道(JR東日本)の社宅跡地などで広さは2万2千平方メートル。JR山手線と西武新宿線の線路東側、高田馬場駅から南に300メートルの場所にある。

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21 パナソニック、水回りに主婦の声反映 リフォーム向け設備 2013/5/15 日経産業新聞
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パナソニックはリフォーム向け水回り設備の新シリーズ「リフォムス」のキッチンを6月21日に発売する。主婦100人の利用実態を調査し、後片付けの不満を解消。シンクの奥行きを業界最大の55センチメートルに広げ、ホットプレートなど大型の調理器具を洗いやすくした。設置工事の手間も減らした。リフォーム市場は成長が続いており、新製品投入でシェア拡大を目指す。
リフォームは現場により配管の設置状況などが様々だ。水回り設備も工事の手間を減らす工夫が不可欠だ。新製品は食器洗い乾燥機の給排水など配管工事を効率的にした。シンク下の収納の床板に害虫を寄せ付けない効果を持つ忌避材を採用した。価格は76万3665円から。2013年度に12万台の販売を目指す。

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22 横浜市、住宅の省エネ改装で補助 モデル事業者募集 2013/5/10 日経産業新聞
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横浜市は中小ビルや住宅の省エネルギー化の支援を始める。戸建て住宅や共同住宅を省エネタイプに改築・改装するモデル事業者を募集し、補助金を出す。中小ビルにはビルの電力供給・消費を管理するBEMS(ビルエネルギー管理システム)導入費用を助成する。
市は戸建て住宅または共同住宅(1戸)を省エネタイプに改築する事業者を6月から募集する。断熱素材を使った壁や太陽光発電の設置など提案してもらう。最優秀賞に選ばれた事業者には建設費の3分の1を、戸建て住宅なら最大300万円、共同住宅の場合は200万円を上限に補助する。

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23 大和ハウス、空気清浄装置を無料で設置 子育て世代向けに 2013/5/10 日経産業新聞
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大和ハウス工業は空気清浄ユニットの設置キャンペーンを始めた。子どもや高齢者がいる家庭で新築戸建て住宅を建てる世帯に同社製品を無料で設置する。7月31日までに、同社と建築請負契約を結んだ顧客が対象。家の中の空気環境に気を使う家庭向けにサービスを提案し販売増につなげる。
通常、新築戸建て住宅に空気清浄ユニットを設置する場合、施工費込みで約7万円の費用がかかる。無料設置の対象となるのは、出産予定のある家庭や、小学生以下の子どもまたは65歳以上の高齢者がいる家庭で、新たに戸建て住宅を建設する顧客。

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24 NSW、家庭向けHEMS提供 タブレットで情報把握 2013/5/9 日経産業新聞
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NSWは8日、6月から家庭内エネルギー管理システム(HEMS)の提供を始めると発表した。独自開発したタブレット型端末を使うことで、場所に縛られることなく家電製品の使用電力を把握したり、動作を制御したりできる仕組み。スマートフォン(スマホ)をリモコン代わりに使うことも可能だ。住宅メーカーなどに売り込む。
サービス名は「エネスマホーム」。国内家電メーカーなどの団体が策定したHEMS向けの通信規格「エコーネットライト」に対応する家電であれば、メーカーを問わず接続できる。同規格に非対応の機器についても、希望があればNSWは独自規格を開発して接続できるようにする。

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25 仙台市内の中古マンション、震災前比3割上昇 1~3月期の坪単価 2013/5/9 日経産業新聞
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不動産情報サービスの東京カンテイ(東京・品川)は8日、2013年1~3月期の仙台市内の中古マンションの平均坪(3.3平方メートル)単価が76万6000円となったとの調査結果をまとめた。東日本大震災前に比べて30.7%上昇、02年の調査開始以来過去最高となった。景気回復を背景に大都市圏でも価格は上昇し始めているが、特に仙台市では耐震性能の高いマンションのニーズが高まっている。
仙台市の中古マンションの平均坪単価は震災前には下落傾向が続いたが、震災を契機に上昇に転じた。とりわけ新耐震基準を適用した中古マンションのニーズが高く坪単価は81万5000円だった。

2013-05-16 | Posted in 住宅関連新聞記事Comments Closed