住宅関連新聞記事ダイジェスト No.373  2011/2/24~2011/3/2

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住宅関連新聞記事ダイジェスト No.373  2011/2/24~2011/3/2 Vol.1
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【日本経済新聞】

1  不動産マーケットはこうして勝ち抜く:第3回 天井と底のシグナルを読み取れるか(下)

2  GAP入居のヒューリック銀座数寄屋橋ビルが完成

3  不動産マーケットはこうして勝ち抜く:第2回 天井と底のシグナルを読み取れるか(上)

4  SSJ品川ビルが完成、SCE入居で満室稼働

5  不動産マーケットはこうして勝ち抜く:第1回 正当性を増す短期投資

【朝日新聞】

6  住宅着工戸数、8カ月連続の増 1月

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1  不動産マーケットはこうして勝ち抜く:第3回 天井と底のシグナルを読み取れるか(下)  2011/3/2 日本経済新聞系

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マーケットの転換をキャッチするシグナルとして、金利を考えてみましょう。下の図は各金利の推移を表したものです。長期金利である長期プライムレートと10年物国債の利回りの動きを見ると、金利が下がった2002年から不動産取得を始め、金利が上昇した2006年から売却をすれば、準備の期間を含めても2002年~2007年の最もリターンが得られた「おいしい時期」を享受できたこととなります。そして、2010年に金利が下がってきたタイミングで再び不動産取引が活発化してきているのは、一部のプレーヤーがマーケットの底を読み取ったからであるように思われます。長期金利はマーケットの転換に先行して動いていそうです。

しかし、実際には、多くのプレーヤーは長期金利の上昇を見て投資の手仕舞いをすることはありませんでした。この程度の金利の上昇では、個々の投資案件のキャッシュフローに深刻な影響を及ぼさなかったからです。将来の金利上昇に対してはヘッジする方法もあったし、また、何よりも2006年には賃料が上昇していたので、金利負担の増加は収入の増加で補うという青写真が描けたのでした。

もう一つの観点として、不動産の投資利回り(キャップレート)と10年物国債利回りのような安全金利との差を取ってイールドギャップというものを求め、それが小さくなると投資妙味がなくなるという議論も頻繁にされていました。しかし、2006年当時は主要各国の不動産投資市場でイールドギャップが縮小していたので、比較の上で日本はむしろ優位にあると論じられていました。

つまり、キャッシュフローとかイールドギャップという理論的な面にとらわれていると、金利上昇から警戒のシグナルを得ることはかえって難しくなってしまうのです。投資プレーヤーは、金利上昇時にその背景にあるものとの関連に気を付けるべきなのでしょう。その意味では、短期金利の動向は直接的なメッセージを発信しています。2006年のゼロ金利解除の際には、将来の米国におけるサブプライムローン問題の影響を、政策がどこまで読み込んでいたかは不明です。しかし、不動産を含めた投資市場にたくさんの資金が流入するなか、何らかのショックが起こればマーケットはもろいのではないかとの危惧を高めていたとは考えられます。ゼロ金利解除そのものは、ただちに不動産ローンの金利には影響が出るものではありませんでしたが、実は、不動産マーケットに対するシグナルとしての重要性は、個々のプレーヤーが思う以上に大きかったのではないかと考えられます。

この連載は、新刊書籍「不動産マーケットはこうして勝ち抜く」(三菱UFJ信託銀行不動産コンサルティング部著)のなかから、著者の了解を得て抜粋または一部を編集したものです。書籍に関する情報は、こちらをご覧ください。

書籍「不動産マーケットはこうして勝ち抜く」の内容

第1章 長期下落という現実のなかで

第2章 変化する不動産市場

(住宅、商業施設、物流施設、オフィス、ホテル、公的不動産)

第3章 世界のなかでの日本の不動産

第4章 プロの戦略を見て知る不動産マーケットの本質

第5章 明日の不動産マーケトを勝ち抜くヒント~企業の不動産戦略への処方箋~

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2  GAP入居のヒューリック銀座数寄屋橋ビルが完成  2011/3/2 日本経済新聞系

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GAPの旗艦店が入居する「ヒューリック数寄屋橋ビル」。外観は、数寄屋橋の原風景である水辺と柳の情景をイメージした GAPの旗艦店が入居する店舗・オフィスの複合ビル「ヒューリック銀座数寄屋橋ビル」が3月1日、中央区銀座4丁目に完成した。設計費と施工費などからなる投資予定金額は約76億円。GAPの店舗は3月3日にオープンする。

ビルは、晴海通りと並木通りに面した角地に立地しており、数寄屋橋の原風景である水辺と柳の情景をイメージした外観が特徴だ。地上11階地下4階建て、延べ床面積1万1569m2の制震構造の建物で、全館の照明をLEDとした。地下2階部分で銀座駅のコンコースと接続している。

賃貸可能面積は7200m2、オフィスの基準階貸し室面積は516m2、天井高は3.0mだ。GAPの店舗は1階~4階に入居する。みずほ銀行は1階にATMコーナーを設けるほか、4フロアを賃借する。完成時点で全フロアのテナントが決まっている。

開発名:ヒューリック銀座数寄屋橋ビル

所在地:中央区銀座4-2-11(住居表示)

最寄り駅:地下鉄銀座駅徒歩1分

面積:土地961.36m2、延べ床1万1569.86m2

構造、階数(地上/地下):S・SRC・RC造、制震、11/4

用途:店舗、事務所

事業主:ヒューリック

設計者:久米設計・大成建設JV

施工者:大成建設・五洋建設JV

工期:2009年2月~2011年3月

投資予定額:約76億円

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3  不動産マーケットはこうして勝ち抜く:第2回 天井と底のシグナルを読み取れるか(上)  2011/3/1 日本経済新聞系

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短期投資で利益を上げるためには、価格変動の底で不動産を購入し、天井で売り抜けるのがベストです。それが確実にできるかというと、株式投資と同じで、成功する者がいれば失敗する者もいるというのが現状です。それどころか、不動産は株式のカラ売りのようなしくみがないために、下落局面ではだれもが損失のみを被ってしまい死屍累々の市場になります。

不動産は、売買の方針を決めてから取引が終了するまで数カ月かかることが珍しくありません。価格の天井で売却しようと決めてもその価格では売れない可能性が高いのです。それどころか、価格変動カーブの下落の過程では、多くの不動産は売却をすること自体ができません。下落過程では不動産に対する融資が厳しくなるため、取得意欲を持つ買い手がいたとしてもローンが借りられず、取引が実現しないからです。これによって、もともと低い不動産の流動性は、極端に落ち込むことになるのです。一見すると不動産はゆったりとした投資ができそうですが、時間があっても、そのぶん早目にマーケット転換のシグナルをキャッチしなければならないのです。

不動産の賃貸収益に関係が深いファンダメンタルズと言うべき指標があります。オフィスビルの空室率はその代表的なものです。図1は、東京でオフィス賃貸市場の動きが典型的に表れる中央区のオフィスビルの空室率と、不動産の収益性に影響を受けやすい不動産業種(プロ)同士が取引した不動産の金額を示したものです。2007年度上期まで空室率は低下していたにも関わらず、取引はすでに減少の動きが出ています。また、2008年度上期になると空室率の悪化が始まりますが、このときは取引の激減が起こっているので、空室率の変調を見てから不動産を売ろうとしても手遅れになるのです。

オフィスビルの空室率とマーケットの関係は理屈通りにはいかず、マーケットの変化の後に空室率にも変化が出ます。したがって、短期的な投資を行うのであれば、ファンダメンタルズが向上あるいは悪化し続けている途中のどこかで、他者より先んじて逆の行動を取る必要があるわけです。

マーケットが天井を打つ前に、金融機関の貸出姿勢からシグナルを得ることができるでしょうか。図2は不動産証券化協会が定期的に行っている「不動産投資短観調査」における、金融機関の貸出態度に関するアンケート調査結果を時系列に並べたものです。2006年12月から「悪い」という回答が出てきているので、これをシグナルとして重要視して不動産の売却に着手すれば、その後の下落からは確実に逃れられたかもしれません。しかし、この時点で多くのプレーヤーは、「借りられないのは何らかの問題を抱える一部の限られたプレーヤーとその不動産であって、自分たちは関係ない」と判断していました。シグナルは、自らのことに関連付けて感じ取るのが難しいのです。気がつかないこともあれば、現状を否定したくないという意識が働いてシグナルを排除してしまうこともあります。

この連載は、新刊書籍「不動産マーケットはこうして勝ち抜く」(三菱UFJ信託銀行不動産コンサルティング部著)のなかから、著者の了解を得て抜粋または一部を編集したものです。書籍に関する情報は、こちらをご覧ください。

書籍「不動産マーケットはこうして勝ち抜く」の内容

第1章 長期下落という現実のなかで

第2章 変化する不動産市場

(住宅、商業施設、物流施設、オフィス、ホテル、公的不動産)

第3章 世界のなかでの日本の不動産

第4章 プロの戦略を見て知る不動産マーケットの本質

第5章 明日の不動産マーケトを勝ち抜くヒント~企業の不動産戦略への処方箋~

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4  SSJ品川ビルが完成、SCE入居で満室稼働  2011/3/1 日本経済新聞系

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芝浦シヤリング(本社:港区)がJR品川駅近くで建設を進めてきたSSJ品川ビルが、2月25日に完成した。地上18階地下2階建て、延べ床面積約3万m2のオフィスビルだ。三菱地所がプロジェクトマネジメントを手がけた。ソニー・コンピュータエンタテインメント(SCE)がオフィスフロアを一括して賃借し、満室で稼働する。同社は今年夏にも入居する予定だ。

SSJ品川ビルは、1985年竣工の芝浦シヤリングビルの建て替えプロジェクト。JR品川駅港南口から徒歩4分、旧海岸通り沿いに立っている。斜向かいには、2010年11月に完成した中日新聞社の品川フロントビルがある。ソニーシティ(ソニー本社ビル)にも近い。

基準階は330坪で、天井高は2.8mを確保した。Low-E ガラスや自動調光設備を採用するなど、環境にも配慮した。総合設計制度を活用して容積率の割り増しを受けている。開発にあたっては、三菱地所が事業企画、テナントリーシングを手がけている。設計・監理は三菱地所設計、施工は鹿島が担当した。SSJ品川ビルの1階部分には、セブン-イレブン・ジャパンの店舗が入居する。

オフィステナントのソニー・コンピュータエンタテインメントは2010年8月に、港区南青山2丁目のTK南青山ビルからソニーシティに本社を移転している。今回、SSJ品川ビルに移転するのは、港区赤坂8丁目の赤坂王子ビルと赤坂7丁目の青山安田ビルに入居しているオフィスだ。赤坂王子ビルでは約2000坪を賃借している。青山安田ビルでは約1900坪を賃借しているようだ。

開発名:SSJ品川ビル

所在地:港区港南1-6-27(住居表示)

面積:土地3711.61m2、延べ床2万9942.98m2、賃貸可能床1万7500m2

構造、階数(地上/地下):S・SRC造、18/2

用途:事務所、店舗、駐車場(74台)

プロジェクトマネジメント・リーシングマネジメント:三菱地所

事業主:芝浦シヤリング

設計・監理者:三菱地所設計

施工者:鹿島

完成後の運営管理:三菱地所プロパティマネジメント

工期:2009年5月~2011年2月

PAL低減率(計画時):15%

ERR(計画時):25%

テナント:ソニー・コンピュータエンタテインメント、セブン-イレブン・ジャパン

【注】PALは、建物の断熱・遮熱性能を単位面積あたりの年間熱負荷で示したもの。PALが小さい(PAL低減率が大きい)ほど、建物の断熱性能が高いことになる。ERRは設備の省エネ効率を基準値からの低減率で示したもので、ERRが大きいほど設備の省エネ性能が高い。

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5  不動産マーケットはこうして勝ち抜く:第1回 正当性を増す短期投資  2011/2/28 日本経済新聞系

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三菱UFJ信託銀行不動産コンサルティング部は2011年2月、書籍「不動産マーケットはこうして勝ち抜く」(日経BP社)を出版した。書籍では大きく変化する不動産マーケットを豊富なデータで読み解くとともに、今後、不動産投資や不動産活用をいかに進めればいいのかについて、様々なヒントを提供している。書籍のなかから不動産投資のプロの戦略に関する部分を抜粋して、5回にわたって連載する。

金融危機直後、短期的なローンを組み合わせて不動産投資をしていたファンドが次々に破綻し、今後は10年、少なくとも5年以上を想定した長期的な投資資金でないと不動産を買いに来ることはないのではないかと思われていました。ところが、落ち着きを取り戻した不動産マーケットで動きが目立つのは、意外にも再び3年や5年といった短期的・中期的な投資スタイルです。

下の図表は、不動産証券化協会が定期的に行っている不動産私募ファンド実態調査の結果の一部です。私募ファンドの予定運用期間を見ると、2006年は実に63%が3年未満の短期であり、5年未満に広げると85%のファンドが含まれていました。2009年になると3年未満が25%、5年未満が61%と極端な短期志向は減少していますが、マーケットが悪くなって底ばいのような状況になっても、決して長期投資が主流にはなっていないのです。

かつて日本の私募ファンドが短期志向だったのは、短期での高い利回りを求めていた海外からの投資家に日本のアセットマネジャー(AM)が応えたことがきっかけだったと思われます。5年以上先の不確かな毎年の利回りの継続より、IRRとして提示される数年先のリターンの方がはるかに説得力があったからです。いま不動産投資マーケットに戻ってきているのも、このような数年単位の利益をねらう資金です。

米国のフォートレスやブラックストーンといったヘッジファンドは、担保ローンの購入を通じて割安不動産への投資を積極的に行っています。特にフォートレスは、2010年に国内ファンド会社のダヴィンチ・ホールディングス向けの債権を買い取って関与を深めたり、日本市場に特化したファンドを設立したりするなど、日本でも活動を始めていることが報道されています。結局、次の不動産マーケットを活性化させるのも、このような短期的な投資活動なのではないかと、認識されつつあります。

この連載は、新刊書籍「不動産マーケットはこうして勝ち抜く」(三菱UFJ信託銀行不動産コンサルティング部著)のなかから、著者の了解を得て抜粋または一部を編集したものです。書籍に関する情報は、こちらをご覧ください。

書籍「不動産マーケットはこうして勝ち抜く」の内容

第1章 長期下落という現実のなかで

第2章 変化する不動産市場

(住宅、商業施設、物流施設、オフィス、ホテル、公的不動産)

第3章 世界のなかでの日本の不動産

第4章 プロの戦略を見て知る不動産マーケットの本質

第5章 明日の不動産マーケトを勝ち抜くヒント~企業の不動産戦略への処方箋~

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6  住宅着工戸数、8カ月連続の増 1月  2011/2/28 朝日新聞

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国土交通省が28日発表した1月の新設住宅着工戸数は、前年同月比2.7%増の6万6709戸と8カ月連続で増えた。内訳では、注文住宅が同5.5%増▽分譲マンション同31.1%増▽建て売り戸建て同14.6%増。賃貸アパートなどの貸家は同11.3%減となった。

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住宅関連新聞記事ダイジェスト No.373  2011/2/24~2011/3/2 Vol.2
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【読売新聞】

7  軽井沢を「リゾート会議都市」に

8  補償「我が家」流 火災保険「組み立て自由型」

9  名古屋・大阪圏は転出超過に…愛知は14年ぶり

10  トイレ今や「高級家電」

11  ゲゲゲの証明書 住民票などに「目玉おやじ」

12  高輪・豊洲など…住宅地の地価が上昇基調に転換

13  23区内世帯人数、初めて2人割る…単身が急増

14  「あしたのまち活動賞」最高賞の峰山地区

15  新燃岳の降灰を使ったレンガ

16  観光客迎えるLEDの灯…博多

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7  軽井沢を「リゾート会議都市」に  2011/3/2 読売新聞

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推進協設置 ダボスやアスペン目指す

長野県軽井沢町のホテル11社などが参加して、町に国際会議や大企業の研修会などの誘致を目指す「軽井沢リゾート会議都市推進協議会」の設立総会が28日、軽井沢プリンスホテルで開かれた。

同町を訪れる観光客の多くが夏場や休日に集中しているため、それ以外の期間にも宿泊施設や飲食店などの稼働率を上げられるよう、年間を通じた誘客が課題となっていた。

同協議会には、ホテルのほか商工会、観光協会などが参加。自然環境や、首都圏からの交通の便のよさなどを売り込み、まず大企業の研修会などを誘致する。

最終的にはスイスのダボスや米コロラド州アスペンのような国際的なリゾート会議都市を目指すという。

設立総会では〈1〉会議都市戦略の企画、立案、普及〈2〉会議都市としてのPR活動〈3〉国内外の会議の需要の研究、調査――などの事業方針を決定。2011年度の事業計画として、同協議会のホテルなどを紹介するホームぺージ作成や、町内に住む著名人で会議での講演が可能な人物の登録リスト作りなどを行うことを決めた。

同協議会長を務める松葉栄三町商工会長は「国際会議や展示会が開かれることで、波及効果が生まれる。軽井沢の特性を生かして、誘致していきたい」とあいさつした。

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8  補償「我が家」流 火災保険「組み立て自由型」  2011/3/1 読売新聞

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 住宅の建物や家財にかける火災保険で、補償内容を、契約者自身が必要に応じて選べる「組み立て自由型保険」の人気が高まっている。内容と注意点をまとめた。(経済部 石原毅人)

基本項目は最小限

「組み立て自由型」の火災保険は、基本となる補償内容を、「火災、落雷、破裂、爆発」による損害にとどめ、風災や水災などその他のものを一つずつ選べるようにしたのが特徴だ。一方、日常生活で出合う可能性がある多くの被害に備えるものは「パッケージ型」などと呼ばれる。

例えば、防犯設備の整ったマンションの高層階に住む人が、「盗難に遭う可能性は低い」と考えた場合、組み立て自由型では、盗難の補償を省くことができる。

必要な補償だけで済めば、保険料も抑えられる。セゾン自動車火災保険では、保険料を、同社のパッケージ型と比べ、約6割減らせた事例もあるという。

ただし、組み立て自由型では、契約者自身が、補償内容を深く理解し、納得しておく必要がある。

また、近年は異常気象で、めったに洪水に見舞われない地域で洪水が起こるなど、想定を超える事態も発生している。保険料の節約だけを目的に、補償範囲を小さくした場合、いざというときに必要な補償が得られないので注意しよう。

表に挙げた損保会社は、契約前に、コールセンターや保険代理店で、専門知識を持つ担当者が相談に応じている。利用するのも良いだろう。

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9  名古屋・大阪圏は転出超過に…愛知は14年ぶり  2011/3/1 読売新聞

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総務省が28日に発表した2010年の住民基本台帳に基づく人口移動報告によると、3大都市圏(東京、名古屋、大阪)への転入超過者(転入者から転出者を引いた数)は、7万6137人(前年比2万8232人減)で、6年ぶりに10万人を下回った。

東京圏は転入超過だったが、名古屋、大阪両圏では転出超過だった。総務省は「若い世代の地方から大都市への移動が減っている」と見ている。

名古屋圏(愛知、岐阜、三重の3県)は6242人の転出超過だった。特に愛知県は1262人の転出超過で昨年の4075人の転入超過から14年ぶりに転出超過に転じた。不況で自動車製造業の就業者が減少したことなどが響いた。

大阪圏(大阪、兵庫、京都、奈良の4府県)も、1万450人の転出超過。東京圏(東京、神奈川、埼玉、千葉の4都県)の転入超過数は9万2829人で、10年ぶりに10万人を下回った。

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10  トイレ今や「高級家電」  2011/2/28 読売新聞

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水道代年1万円の節約 消費電力も半分に

トイレが一段と進化している。節電型やタンクレスなど多くの工夫が加わり、今や“高級家電”並みに。ただ、新機能には注意点もある。リフォームなどで水回りを一新しようという人にも参考にしてほしい。(経済部 渡辺達也)

設置工事費は注意必要

最近、向上しているのが節水、節電機能だ。従来機種では大便用で1回流した場合の水量は、平均13リットルだったが、最新機種では4~6リットル。年間で1万円強も水道代が安くなる計算だ。

東京電力などによると、最近の機種は消費電力量も従来型の半分以下に。「家計にも、環境にも優しい」(木村千秋・東京電力家電製品総合アドバイザー)トイレが増えているのだ。

もう一つの最近の特徴は、便器の背後にタンクがないタンクレスが主流になってきた点だ。タンクがないと、狭いトイレが広く感じられ、しかも、凹凸が少ないためタンクレスの方が清掃もしやすい。

ただ、タンクがあるタイプが、タンクから落ちる水の圧力で洗浄するのに対して、タンクレスの洗浄は直接、水道管の圧力を使うため、機種によっては高層階のマンションなどの水圧の弱い場所では設置できないタイプもある。また、タンクがある方が、タンクレスより2~3割安い。

このほか、最新機種の注意点をあげると、汚れがつきにくいように表面にコーティングなどを施しているタイプがあり、掃除する際にはタワシではなく、ブラシや布などを使う必要がある。

また、当然だが、簡単な機能しか付いていない従来の便器に比べて壊れやすいのも事実だ。

ところで、トイレを入れ替える場合には機器の機能や価格だけでなく、工事費なども考慮する必要がある。

設置工事だけでも3万~10万円前後かかる。排水の位置を変えたりした場合、さらに費用がかさむという。

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11  ゲゲゲの証明書 住民票などに「目玉おやじ」  2011/2/28 読売新聞

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目玉おやじの証明書 東京・調布市は3月1日から、住民票や印鑑証明、戸籍謄本などの証明書を、「目玉おやじ」をデザインした用紙で発行する。

「目玉おやじ」は同市在住の漫画家水木しげるさん(88)の「ゲゲゲの鬼太郎」に登場するキャラクター。新たな証明書は、温度によって変色する特殊なインクを使用し、改ざんを難しくしたのが特徴。おやじのイラスト周辺を触った時に色が変わるかどうかで、本物を識別できるという。

不正に目を光らせるキャラクターとして「目玉おやじ」を選び、水木さんの協力を得た。

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12  高輪・豊洲など…住宅地の地価が上昇基調に転換  2011/2/25 読売新聞

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 国土交通省が24日発表した全国主要都市の1月1日時点の地価動向報告によると、住宅地で3か月前に比べ、地価が上昇した地点数は、下落地点数を上回った。上昇地点が下落地点を上回ったのは、2008年1~3月期以来、約3年ぶりだ。

住宅地(42地区)では、上昇地点が、「豊洲」(東京都江東区)や「高輪」(東京都港区)などの11地区で、下落地点の7地区を上回った。

マンションの売れ行きが好調だったことで、不動産会社などによるマンション用地の取得が活発化してきた。国交省は「住宅地の地価は下げ止まり、底を打った」(地価調査課)と分析している。

商業地(108地区)は、下落地点が前回調査(2010年10月1日)より5地区少ない73地区となった。上昇地点は前回の1地区から、「武蔵小杉」(川崎市)など5地区に増えた。「金山」(名古屋市)は、全国で3年ぶりに6%以上の上昇率を記録した。

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13  23区内世帯人数、初めて2人割る…単身が急増  2011/2/25 読売新聞

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東京23区内の1世帯当たりの平均人数が1・97人と、初めて2人を割り込んだことが25日、東京都が発表した2010年の国勢調査(速報値)で明らかになった。

都では今後、各世帯の年齢構成を集計し、単身世帯が急増する背景について詳しく分析する。

都によると、23区内の人口は、05年の国勢調査より5・42%増となる約46万人増え、世帯数は前回調査より約40万世帯、9・67%増加し、人口の倍近い勢いで世帯数が増えた。その結果、1世帯当たりの平均人数は前回調査時の2・05人から1・97人へと落ち込んだ。

また今回の調査で、都内人口が約59万人増えた約1316万人となり、同調査では初めて1300万人を突破した。

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14  「あしたのまち活動賞」最高賞の峰山地区  2011/2/25 読売新聞

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荒れた山を観光公園化

柳山に整備された柳山アグリランド 住み良い地域社会を目指して活動を続ける住民団体などに贈られる「あしたのまち・くらしづくり活動賞」(あしたの日本を創る協会、読売新聞東京本社など主催)で、鹿児島県薩摩川内市の峰山地区コミュニティ協議会(徳田勝章会長)が最高賞の内閣総理大臣賞を受賞した。住民総出で地域のシンボル・柳山を観光公園化するなど、自主的な地域づくりが評価された。

約700世帯、1600人が暮らす峰山地区は、市西部に広がる田園地帯にある。高齢化率は34%。協議会は、市町村合併で薩摩川内市が誕生した翌年の2005年、従来の自治会などを統合して結成した。行政任せでなく、住民自らが行動する「共生・協働のまちづくり」をスローガンにしている。

内閣総理大臣賞の受賞を喜ぶ峰山地区コミュニティ協議会の徳田会長 06年10月、荒廃していた柳山(標高389メートル)を住民ボランティアで観光公園「柳山アグリランド」として整備。地元の建設業者が造成し、ハイキングコースを備えた公園には四季の花々が植えられ、頂上からは甑島列島などが一望できる観光スポットに生まれ変わった。

また、08年からは、公園内で栽培するサツマイモを使ったオリジナル焼酎「柳山高柳」も作り、10年度は一升瓶換算で約4500本を販売した。徳田会長(73)は「住民が力を合わせて取り組んだ成果が評価され、うれしい。これからも子どもやお年寄りの元気な声が響く、住み良いまちづくりに励みたい」と喜んだ。

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15  新燃岳の降灰を使ったレンガ  2011/2/24 読売新聞

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売り上げの一部寄付

新燃岳の火山灰を使って作られるレンガ 新燃岳(しんもえだけ)の噴火で、降灰が深刻な宮崎県都城市にある瓦レンガ製造会社「宮崎高砂工業」(仙臺(せんだい)洋社長、35人)が火山灰を使ったレンガを作った。

3月にも商品化し、売り上げの一部を被災者などに寄付する。同市や隣の高原町では大量の灰の処理方法が大きな課題となっており、同社は「灰を有効活用して地域貢献もできる。まさに一石二鳥」としている。

宮崎高砂工業は1970年に創業され、2010年2月期の売り上げは4億1900万円。製品は長崎県佐世保市のハウステンボスなどで使われている。

仙臺社長らは火山灰が降り積もる状況を見て、「灰をこのまま放っておけば、大変なことになる。会社として地域の役に立ちたい」と考えた。

そこで着目したのがレンガ。もともと、火砕流の堆積物からできた砂状のシラスを混ぜており、性質が似た火山灰を代わりに使うことを思いついた。これまでの原料は粘土が7割、シラスや砂が3割だったが、灰を少し入れると、鉄分が多いからか、シラス使用時より強度が増したという。現在、灰を3割混ぜたものを試作中だ。

灰は、社員らが会社敷地や周辺の民家から集めたものを使っている。レンガは1個(2・7キロ)当たり従来品と同水準の300円で販売し、うち100円を県などに寄付する予定。問い合わせは同社(0986・57・2172)へ。(甲斐也智)

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16  観光客迎えるLEDの灯…博多  2011/2/24 読売新聞

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九州新幹線全線開通を前に設置されたLED照明灯 3月12日の九州新幹線全線開業に向け、福岡市はJR博多駅前から天神へと続く市道「はかた駅前通り」の歩道約350メートルで、発光ダイオード(LED)を使った街灯の設置を進めている。23日は3基の試験点灯が行われた。

市によると、街灯の高さは約4メートル。周囲に多い暖色系から際立つよう、青色に光らせる。34基を設置し、街路樹のケヤキ40本もライトアップする予定。

LEDランプは通常のランプの2倍ほど長持ちし、電気代は約4分の1、二酸化炭素の排出量も抑えられるという。試験点灯に立ち会った職員は「思ったよりきれい。歩く人に、すてきな通りだと思ってもらえれば」と期待を寄せていた。

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住宅関連新聞記事ダイジェスト No.373  2011/2/24~2011/3/2 Vol.3
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【日経産業新聞】

17  マンション販売、立地の良さが好調の主因 民間調査

18  トステム、リフォーム向け玄関ドア 勝手口用追加で品ぞろえ拡充

19  旭化成ホームズ、家族の交流促すマンション 付帯施設を充実

20  清水建設、ガラスに張り防火性能高めるフィルム

21  東洋エクステリア、機能一体化したEV用エクステリア

22  大和ハウス、環境共生型の集合住宅 大阪で分譲

23  INAXとサンウエーブ、システムキッチンなど現地で組み立て

24  大京、社用車に日産リーフ3台 充電設備も設置

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17  マンション販売、立地の良さが好調の主因 民間調査  2011/3/2 日経産業新聞

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2010年の好調なマンション販売は、単価下落ではなく立地の良さが主因だった――。マンション関連コンサルティングのトータルブレイン(東京・港、久光龍彦社長)はこんな調査結果をまとめた。販売が好調だった物件のうち7割が立地条件が良かったという。

昨年首都圏で販売されたマンションのうち、即完売など販売が好調だった60物件を分析。ほとんどの物件が駅から徒歩5~6分程度で、首都圏では駅からの距離を重要視する消費者が多いことが改めて裏付けられた。

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18  トステム、リフォーム向け玄関ドア 勝手口用追加で品ぞろえ拡充  2011/3/2 日経産業新聞

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トステムは1日、リフォーム用の玄関ドア「リシェント」の新製品を発売したと発表した。人気の高い引き戸のほか、勝手口用の製品を追加。玄関ドアのリフォームにより住宅のイメージを変えられるうえ、防犯性や採光を改良できる点を売り込む。

新たに玄関用引き戸を品ぞろえに加えた。千本格子や万本格子などの定番に加え、縦通しや横桟(よこざん)といったデザインも選べる。単板ガラスでは4デザイン、複層ガラスでは6デザインから選べる。鍵を2つ備えており、こじ開けやガラス破りといった侵入方法にも対応している。ICカードを使ったシステムへの改良も可能。価格は26万2500円から。

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19  旭化成ホームズ、家族の交流促すマンション 付帯施設を充実  2011/3/1 日経産業新聞

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旭化成ホームズは2月28日、同社の技術研究開発拠点だった志村試験場(東京・板橋)の跡地にカフェや図書室など付帯の施設を充実させたマンションを建設し、3月5日に発売すると発表した。家族同士の交流を促すような設備を採用したのが特徴。子育てのしやすさなどを売りに、初めて住宅を購入する層を取り込む狙いだ。

発売する「アトラス志村三丁目」は地下1階、地上12階建てで鉄筋コンクリート造。2012年1月に完成し、3月の引き渡しを予定。中庭を中心に設計し、ガーデンカフェや図書室、菜園スペースなどの付帯施設を充実させた。ハイブリッドカーや電動アシスト自転車のシェアリングサービスも導入する予定。5日から第1期として総戸数184戸のうち50戸を販売する。専有面積は56~90平方メートルで最多価格帯は4200万円台。

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20  清水建設、ガラスに張り防火性能高めるフィルム  2011/2/28 日経産業新聞

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清水建設は、板ガラスの両側表面に張り付けるだけで、防火性能を高めるフィルムを開発した。火災時にはフィルムに含まれる成分が発泡し、ガラスの温度上昇を抑えてひび割れなどを防いでくれる。オフィスや工場、医療・福祉施設の避難経路に面するガラスに張り付ければ、高価な耐熱強化ガラスを使わなくても防火性能を高められる。

フィルムは厚さ1ミリメートルで、ケイ酸ソーダを樹脂でサンドイッチ状に挟んだ構造。一方の樹脂をはがし、オフィスなどで一般的な厚さ6ミリメートルの板ガラスの両側表面に張り付けて使う。

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21  東洋エクステリア、機能一体化したEV用エクステリア  2011/2/28 日経産業新聞

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東洋エクステリアは電気自動車(EV)用のエクステリア2製品を3月1日に発売する。EVの普及を見据え、戸建て住宅用の製品取り扱いを増やす。両製品で合計年間3000万円の売り上げを目指す。

充電コンセントとインターホンなどが一体化した「EVファンクション」と、EV用コンセントのみの「EVポール」。EVファンクションは表札やポスト、インターホンなどの機能を1本にまとめた。門回りの機能をポール1本に集約できる。

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22  大和ハウス、環境共生型の集合住宅 大阪で分譲  2011/2/25 日経産業新聞

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大和ハウス工業は次世代省エネ基準に対応した環境共生型の集合住宅を大阪府吹田市で分譲する。太陽光発電システムの電力を共用部に使うほか、電気自動車(EV)の充電設備なども設置。自然光や風を採り入れることで快適性も高める。省エネ性能が高く電気代を抑えられる点も売りにして受注獲得を目指す。

新たに分譲する「プレミスト千里佐竹台」は、鉄筋コンクリート造で地上8階、地下1階建て。省エネルギー等級で4を取得する予定で、次世代省エネ基準を満たす。一部の共用部で壁面を緑化するほか、自然採光を採り入れるように設計。太陽光発電システムやEV用の充電設備も置く。高性能の空調設備も各戸に設置する。

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23  INAXとサンウエーブ、システムキッチンなど現地で組み立て  2011/2/24 日経産業新聞

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INAXとサンウエーブ工業は23日、リフォーム用のシステムキッチンと洗面化粧台の販売戦略を発表した。工場で組み立てず、部材を現地に運んでその場で組み立てる「ノックダウン方式」を採用。梱包材を減らせるうえ、消費者は設置後にも簡単に部材を交換できる。両商品分野で住生活グループ全体で2013年度に国内シェア50%の獲得を目指す。

洗面化粧台「ライフデザインドレッサーLX」はアルミニウム製フレームを採用、ボウルや扉、収納などを設置後に簡易的なリフォームで交換できる。生活スタイルやインテリアに合わせて変えられるのが売りだ。価格は間口150センチメートルのモデルで75万2850円。販売目標は月間600台。

システムキッチン「Reno LX」も部材を交換でき、引き出しから棚板などへの変更を容易にした。シンク部分を新品に交換すれば10~20年後のリフォームの費用を抑えられる。価格は間口255センチメートルのモデルで182万175円。月間800台の販売を目指す。

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24  大京、社用車に日産リーフ3台 充電設備も設置  2011/2/24 日経産業新聞

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大京は23日、本社の営業部門などが使う社用車に電気自動車(EV)を導入したと発表した。日産自動車の「リーフ」3台を本社地下の駐車場に配備、充電設備も1セット設置した。従業員のEVに対する知識を高めるとともに、稼働状況から充電設備の適切な運用方法などを探る考えだ。

EV3台はリースで導入。従来のガソリン車2台、ハイブリッド車2台に加えた。充電設備の設置費用は約30万円。同社は分譲マンションにEV用充電設備の設置を進めており、社用車でのEV導入もこうした取り組みの一環としている。

2011-03-03 | Posted in 住宅関連新聞記事Comments Closed