住宅関連新聞記事ダイジェスト No.548 2014/8/28~2014/9/3
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住宅関連新聞記事ダイジェスト No.548 2014/8/28~2014/9/3
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【日本経済新聞】
1 江戸川区、JR小岩駅周辺再開発で木造密集地を解消
2 パナソニックがデイサービス付き住宅 14年度にも30カ所
【朝日新聞】
3 フラット35金利、最低水準を更新 1.66%に
4 14年度「省CO2先導事業」(第2回)提案募集を開始 国交省
5 センチュリー21中国が初来日 日本本部のFC経営視察
6 全国の建て替えマンションを調査「寿命」は33年 東京カンテイ
7 首都圏上半期新築戸建て、平均成約価格、1.4%上昇 アットホーム
8 事業者団体登録制度を創設 安心した住宅リフォームを担保 国交省
9 マンションが17カ月連続上昇 5月価格指数
10 7月住宅着工 7.3万戸で5カ月連続の減少 貸家も17カ月ぶりに減
11 住宅取得のための贈与税非課税枠 3000万円まで拡充 15年度税制改正要望
12 ビル経営者の景況感、改善続く 東京ビル協調べ
13 「住みたい街」吉祥寺が10回連続トップ 長谷工アーベスト調べ
【読売新聞】
14 フラット35金利、最低更新1・66%
15 老朽インフラ延命、点検技術者5000人養成へ
16 避難場所マーク統一へ…外国人にも分かりやすく
17 米軍基地跡地に新町名を…昭島市10月から募集
18 黒川紀章氏設計のモダン市庁舎、延命に苦闘
19 間取り自由住宅で移住促進…美濃市が建設へ
20 国立競技場、9月末にも解体開始…2か月遅れで
21 KDDI、マンション向け電力小売りに参入
22 三菱とみずほの住宅ローン、最低の1・2%に
【日経産業新聞】
23 東洋ゴム工業、環境配慮の断熱材販売を本格化 ハウスメーカー向け
24 LIXIL、換気ユニットを発売 部屋に自然の風
25 1万4000世帯にHEMS、NTT東など20社が実証
26 カカクコム、住宅ローン商品の比較機能を拡充
27 日立工機、コードレス高圧洗浄機 容量抑え運びやすく
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1 江戸川区、JR小岩駅周辺再開発で木造密集地を解消 2014/8/29 日本経済新聞
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東京都江戸川区はJR小岩駅周辺の再開発計画をまとめた。木造住宅密集地域の跡地に2棟の
高層マンションや商業施設をつくるほか、北口に駅前広場を新設する。商店街どうしをつなぐ
周回道路も整備する。総事業費は約1000億円。防災力を高めると同時に、街のにぎわいを創出
する。2038年度までの完成を目指す。
再開発の総面積は東京ドーム約4.5個分にあたる21.6ヘクタール。事業費は地元地権者らで構
成する再開発組合や進出企業のほか、国と都、江戸川区で分担する。
駅南側の南小岩6丁目には、再開発組合がそれぞれ30階、24階建ての2棟の高層マンションを2
1年度までに建設する。家電量販店や衣料品店が入る大型の商業施設も誘致する。
駅北口には駅前広場を新設する。広さは約6100平方メートルで、バス・タクシー乗り場を整
備し、地下には駐輪場を設ける。北側を通る蔵前橋通りと結ぶ道路の幅を現行の倍に相当する1
8メートルに広げ、バスが行き来しやすくする。南口の駅前広場の面積も、現在の約5000平方メ
ートルから1割程度拡張する計画だ。
小岩駅周辺には約20の商店街が集まっており、その活性化にも力を入れる。
駅から放射状に延びる4つの商店街をつなぐ周回道路「リングロード」を整備。買い物客が各
商店街を行き来しやすくなるほか、路上では音楽イベントなどの催しを開けるようにする。現
在は商店街の周辺は狭い路地が入り組んでいる。
北口の駅前広場や、リングロードは16年度から順次着工する。南口から延びる「フラワーロ
ード」はアーケードを駅の入り口まで延長し、東に延びる「サンロード」は道路の幅を倍の18
メートルに広げて歩きやすくする。
JR小岩駅周辺は築40年を超える木造住宅が密集し、消防車が入れない路地が多く災害対策
が課題となっている。住民の高齢化や商店街の売り上げ減少といった逆風も吹くなか、区は07
年から再開発の内容を関係者と協議していた。
南小岩7丁目では再開発が先行。木造住宅密集地域だった場所に29階建ての高層マンションが
15年に完成する。
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2 パナソニックがデイサービス付き住宅 14年度にも30カ所 2014/8/29 日本経済新聞
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パナソニックは29日、介護などを受けられる賃貸住宅「サービス付き高齢者向け住宅(サ高
住)」を2014年度にも約30カ所新設すると発表した。現在の2カ所から近畿や首都圏を中心に大
幅に増やす。施設の建設に加えグループのパナホームなどと連携して介護の機器販売なども展
開する。25年度をメドに介護関連事業の売上高を13年度の8倍の2千億円にする。
サ高住はデイサービスなどを受けられる賃貸住宅。政府が医療費抑制につながる在宅介護を
普及させるため、サ高住の建設を補助金などで後押ししている。パナソニックはサ高住の建設
だけでなく、介護サービスを含めてグループ企業で担い、新たな成長事業とする。
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3 フラット35金利、最低水準を更新 1.66%に 2014/9/2 朝日新聞
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住宅金融支援機構が提供する住宅ローン「フラット35」の金利が、最低水準を2カ月連続で更
新した。
返済期間が21年以上35年以下の金利は1.66~2.23%で、最頻値は1.66%だった。過去最低とな
った前月の1.69%を0.03%下回った。
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4 14年度「省CO2先導事業」(第2回)提案募集を開始 国交省 2014/9/2 朝日新聞
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国土交通省は9月1日、「14年度(第2回)住宅・建築物省CO2先導事業」の提案募集を開始した
。
この事業は、家庭部門・業務部門のCO2排出量が増加している中、国交省が省CO2の実現性に
優れたリーディングプロジェクトとなる住宅・建築プロジェクトを公募して、整備費等の一部
を補助し支援するもの。
募集している対象事業は、(1)住宅及び住宅以外のオフィスビル等の建築物(以下「住宅・建
築物」)の新築、(2)既存の住宅・建築物の改修、(3)省CO2のマネジメントシステムの整備、(4)
省CO2に関する技術の検証。
応募期間は9月1日~10月10日(消印有効)。応募提案については、建築研究所が設置した先導
事業評価委員会による評価結果を踏まえ、国交省が事業の採択を決定する。
採択事業の公表は12月中旬から下旬の予定。
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5 センチュリー21中国が初来日 日本本部のFC経営視察 2014/9/2 朝日新聞
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センチュリー21・ジャパン(東京都港区)は8月下旬、C21中国本部と加盟店の訪問を初めて受
けた。
中国本部のジャン・ウェイピン副社長ら5人が、C21・ジャパンのフランチャイズ経営手法を
視察する目的で来日。東京の本社や首都圏、関西圏の加盟店を回った。
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6 全国の建て替えマンションを調査「寿命」は33年 東京カンテイ 2014/9/1 朝日新聞
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東京カンテイ(東京都品川区)はこのほど、全国のマンション建て替え事例について検証した
。「マンションの竣工年から建て替え物件が竣工するまでの期間」を建て替えられたマンショ
ンの「寿命」とすると、全国の平均寿命は33.4年だった。建て替え物件の総数は202件。地域分
布では東京都のシェアが約6割を占め、件数は117件だった。このほか、都府県別では東京都の
平均寿命が40.0年で、1事例しかない新潟県を除くと最も長かった。
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7 首都圏上半期新築戸建て、平均成約価格、1.4%上昇 アットホーム 2014/9/1 朝日新
聞
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アットホームはこのほど、14年上半期(1~6月)の首都圏における新築戸建て住宅の価格動向
をまとめた。
それによると、平均成約価格は3277万円で前年同期を1.4%上回った。登録価格は3312万円(前
年同期比2.4%上昇)で、建築費上昇や消費増税の影響などからすべてのエリアで上昇した。
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8 事業者団体登録制度を創設 安心した住宅リフォームを担保 国交省 2014/9/1 朝日
新聞
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国土交通省は9月1日、一定の要件を満たすリフォーム事業者団体を登録する「住宅リフォー
ム事業者団体登録制度」を創設した。
住宅リフォームは工事の種類が多岐にわたるほか、リフォーム事業者の規模や職種も様々で
あるため、消費者がどの事業者を選び、どのような工事をすればよいかの判断が難しいという
側面があった。そこで、国が登録要件を満たした事業者団体を登録することで、団体に入会し
ている事業者の技術や安全性を担保する仕組みを作ることとしたもの。
登録制度に必要な事項である「住宅リフォーム事業者団体登録規程」を同省告示で定め、9月
1日公布・施行した。
登録するために必要な要件は、概ね100社以上で構成されていて、構成員の事務所が2以上の
都道府県の区域に所在していること、団体設立後、原則2年以上であること、人材育成の体制や
住宅居住者などからの相談窓口を設置していることなど。
登録期間は3年で、更新制となる。
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9 マンションが17カ月連続上昇 5月価格指数 2014/8/29 朝日新聞
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国土交通省はこのほど、5月の不動産価格指数(2008年度平均=100)を発表した。マンション指
数(全国、以下同じ)は116.3で前年同月と比べて7.1%上昇し、17カ月連続でプラスとなった。更
地・建物付土地は86.1(前年同月比4.4%下落)、住宅総合は90.6(同2.6%下落)だった。
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10 7月住宅着工 7.3万戸で5カ月連続の減少 貸家も17カ月ぶりに減 2014/8/29 朝日
新聞
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国土交通省が8月29日に発表した14年7月の新設住宅着工戸数は7万2880戸で、前年同月比14.1
%減となり5カ月連続の減少となった。季節調整済み年率換算値では83.9万戸で同5.0%減。先月
の増加から再び減少した。
利用関係別に見ると、持家は2万3524戸(同25.3%減)、貸家は2万8623戸(同7.7%減)、分譲住宅
はマンションが9011戸(同12.7%減)、戸建て住宅が1万882戸(同3.7%減)。16カ月連続増加が続い
ていた貸家が17カ月ぶりに減少。戸建て住宅は3カ月連続の減少、持家とマンションは6カ月連
続の減少となった。
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11 住宅取得のための贈与税非課税枠 3000万円まで拡充 15年度税制改正要望 2014/8/
29 朝日新聞
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国土交通省はこのほど、15年度税制改正要望を財務省に提出した。その中で、住宅取得等資
金に係る贈与税について、父母、祖父母から贈与により住宅を取得等した場合に一定額の贈与
が非課税となっているが、この措置を3年間延長すると共に、非課税枠を最大3000万円まで拡充
するよう要望した。
現在、贈与年が12年の場合は、一般住宅が1000万円、省エネ性または耐震性の高い住宅が150
0万円となっていたが、14年については一般が500万円、省エネ住宅などが1000万円となってい
る。60歳以上の高齢者世帯の約4分の1が3000万円以上の貯蓄残高を有しており、こうした高齢
者の保有資産を住宅取得者層に移転させ、住宅取得の負担軽減を図る狙いだ。
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12 ビル経営者の景況感、改善続く 東京ビル協調べ 2014/8/28 朝日新聞
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東京ビルヂング協会はこのほど、四半期ごとに実施している「ビル経営動向調査」(7月期)を
発表した。ビル経営者の景況感は賃料、空室共に改善が続いることが分かった。
3カ月前と比較したビル経営者の景況感指数(肌で感じた景況感を訊ねて指数化)は、賃料水準
景況感が12.2、空室景況感が19.9で、いずれも2桁のプラスとなり景況感の改善を維持した。3
カ月後との比較でも、賃料水準景況感が18.8、空室景況感が23.2で改善が続く見込み。
また、東京23区の新規賃料(共益費込み、1坪当たり)については、上限が2万6124円(前回調査
時2万6500円)、下限が1万6657円(同1万6786円)だった。平均空室率は5・5%で、横ばいだった。
協会会員162社から回答を得た。回収率は59.8%。
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13 「住みたい街」吉祥寺が10回連続トップ 長谷工アーベスト調べ 2014/8/28 朝日新
聞
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長谷工アーベストが首都圏居住のモニターを対象に実施した「住みたい街(駅)ランキング」
によると、1位は吉祥寺、2位は横浜、3位は自由が丘という結果となった。吉祥寺は、調査開始
以来10回連続の1位となった。「都心に近く便利で、文化的な刺激や活気と、落ち着いた生活の
両方が楽しめる地域として、一度は住んでみたい」「都心からの距離がほどよく、緑もありな
がら買い物の便もよいから」といった意見が目立った。
同調査の有効回答数は2933件。
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14 フラット35金利、最低更新1・66% 2014/9/2 読売新聞
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住宅金融支援機構は1日、長期固定型住宅ローン「フラット35」(買い取り型)の9月の
適用金利を発表した。
利率は取扱金融機関によって異なるが、35年ローンのうち最も低い金利は1・66%で、
フラット35の取り扱いが始まった2003年10月以来の最低金利を更新した。長期金利の
低下を反映し、前月よりも0・03ポイント下がった。
返済期間が「21年以上35年以下」は年1・66~2・23%、「15年以上20年以下
」は1・38~2・01%となった。
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15 老朽インフラ延命、点検技術者5000人養成へ 2014/9/2 読売新聞
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建設から半世紀近くが経過して耐用年数を迎えつつある自治体管理の橋やトンネルなどのイ
ンフラ(社会基盤)を巡り、国土交通省は耐用年数を延ばすため、自治体の点検技術者を今後
5年で5000人程度、養成する方針を決めた。
国は老朽インフラが原因の重大事故を2030年までに「0件」とすることを掲げ、自治体
に5年に1回の点検を行うことを義務づけており、自治体の検査態勢を大幅に拡充する狙いが
ある。
12年12月の中央道・笹子トンネルの天井板崩落事故を受け、国は老朽インフラの不具合
を早期に発見することで「長寿命化」を図る基本計画を策定。しかし、橋の約94%、トンネ
ルの約72%は、技術者不足の課題を抱える自治体が管理している。国交省の調査では、橋の
保全業務担当の職員が0人だったのは、市区が14%、町は46%、村では70%に上る。
このため、国交省は自治体職員を対象とした技術研修を導入。コンクリートの損傷を見抜く
ポイントなどを5日程度で習得させる。年二十数回にわけ約40人ごとに行われ、5年後に全
国約1700市町村に研修を受けた技術者を2~3人ずつ配置できる計算になる。
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16 避難場所マーク統一へ…外国人にも分かりやすく 2014/9/1 読売新聞
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政府は、災害時の「緊急避難場所」と「避難所」の表示マークを全国で統一する方針を決め
た。
地震や津波など災害の種類別に作製し、国内外から多くの観光客が訪れる2020年の東京
五輪・パラリンピックまでに普及させたい考えだ。
今年4月施行の改正災害対策基本法は、市町村に対し、災害発生直後に危険から逃れるため
の「緊急避難場所」と被災者が一時的に滞在する「避難所」の新たな指定・更新を義務付けた
。
避難所などの表示はこれまで、自治体ごとにバラバラだったが、東京五輪では日本語が理解
できない外国人や、土地鑑のない観光客が多く訪れることが予想され、分かりやすい絵柄の表
示に統一し、迅速な避難につなげる狙いがある。
表示は津波、地震、火災、洪水、高潮、土石流、火山という災害の種類に応じて作製。東日
本大震災では、近所の避難所に駆け込んだものの、津波で浸水し、命を落としたケースもあり
、どの災害に適した避難所か一目で分かるようにする。
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17 米軍基地跡地に新町名を…昭島市10月から募集 2014/8/29 読売新聞
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東京都昭島市は10月から、JR東中神駅北側の米軍立川基地跡地と国営昭和記念公園を含
む地域(約131ヘクタール)の町名を募集する。
この地域は1977年に米軍から返還され、東側(約74ヘクタール)は記念公園として整
備されたが、西側(約57ヘクタール)は手つかずの状態だった。2012年に都市計画決定
されたことで跡地利用が動き出し、法務省の国際法務総合センター(仮称)が建設予定のほか
、都市再生機構(UR)が区画整理を行っている。市街化が想定されるため、新たな住居表示
が検討されていた。
町名を募集する地域は現在、福島、郷地、築地、中神の4町で構成。1979年の市住居表
示審議会では「もくせい町」と答申されたが、「都市基盤整備が整わない状況が長く続いたた
め、新たに町名を募集することになった」(水野宏一市民部長)。新しい町名は募集作品をも
とに、同審議会で検討。2016年4月から使用する予定だ。
募集は10月1日~31日。応募資格は市内在住、在勤、在学者。はがきや封書、ファクス
(042・544・5115)で町名とその理由、住所、氏名などを記入し、同市市民課に送
付する。メール(shimin@city.akishima.lg.jp)でも受け付ける。
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18 黒川紀章氏設計のモダン市庁舎、延命に苦闘 2014/8/29 読売新聞
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世界的建築家の故・黒川紀章氏が設計した山形県寒河江市の市庁舎(同市中央)が、完成か
ら50年近くを迎えた。
老朽化に伴い、市は相次ぐ補修工事や機器の不具合などに頭を悩ませている。特に建築時か
ら使用するボイラー設備が壊れるのは時間の問題だが、市は「デザイン性の高い外観は近現代
建築の文化財で損ねられない」として、約1億5000万円をかけ、新たな空調設備を導入す
る方針を固めた。
市庁舎は1967年に完成。市関係者によると、市内の食品業者の役員と当時新進気鋭の建
築家だった黒川氏の間で親交があり、設計を依頼した。1、2階よりも3、4階の床が広く、
中は吹き抜け。外はガラス張りという独特なデザインで、完成前から市のシンボルとして期待
され、市民から建設に反対の声は挙がらなかったという。
黒川氏の初期の傑作とされる市庁舎は、建築界でも高い評価を得ている。2003年には、
近代建築の記録と保存を目的とした国際学術組織「DOCOMOMO」の日本支部による「日
本近代建築100選」に、県内から唯一選ばれた。市庁舎を見学に訪れる観光客や建築家の卵
は後を絶たない。
ただ高いデザイン性は不便さも伴った。2階から上は全て吹き抜けのため、大きな会議室は
1階に1室のみ。時間の調整が難しく、会議のたび勤務スペースから資料を毎回移動させるの
も一苦労だ。外壁は全面ガラス張りで断熱効果が薄く、夏暑く、冬寒い。冷暖房用のボイラー
に使う燃料の灯油代は年間約500万円で、同規模の市庁舎を持つ村山市より約100万円高
い。
市は2007年の耐震診断で「震度7の地震で倒壊」という結果が出たことを受け、新市庁
舎への建て替えも検討したが、近代建築として高い評価を得ていることなどから、建て替えで
はなく、耐用年数を30年延ばす耐震工事を実施。だが一般的な耐震工事で用いられる、壁面
にブレースと呼ばれるX型の鉄骨をはめ込む工法は外観を損なうという理由で採用しなかった
。その結果、基礎部分を掘り返し、建物全体を浮かせて柱に耐震装置を設置する工法を採った
ため、工事費は村山市が14年度から行う市庁舎の耐震工事費約8000万円の10倍以上の
約8億7000万円にも上った。
冷暖房用のボイラーの配管も、度々詰まるなどの不具合が生じている。数年前に配管を研磨
したが、その際業者に「次に詰まったら手の施しようがない」と言われたという。
今年度に入り、市の担当者がボイラー設備の点検を改めて行ったところ、配管は各階の床を
通っており、交換工事は業務に支障をきたすほか、莫大ばくだいな費用がかかることが分かっ
た。市は配管交換を諦め、新たに各階の天井にエアコンを設置する方針を固めた。だが市内の
建設業者に問い合わせたところ、外観を損なわないように室外機を屋上と1階のみに設置する
となると、エアコンの設置にも約1億5000万円かかるという。
市幹部は「初期費用が高くつくが、市庁舎を使い続けるために必要だと訴えて市民の理解を
得たい。当面は現在のボイラーをだましだまし使いながら、エアコン導入に向け調整を進めた
い」としている。
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19 間取り自由住宅で移住促進…美濃市が建設へ 2014/8/29 読売新聞
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民間有識者らによる「日本創成会議」の推計で、消滅の可能性があると指摘された岐阜県美
濃市は、子育て世代の移住を促進するため、移住者が間取りやデザインを決められる譲渡型の
定住促進住宅を建設するなど、人口減少と少子化対策に乗り出す。
9月2日開会の市議会定例会に提案する一般会計補正予算案に、住宅建設の調査費約65万
円などを盛り込んだ。
同住宅は、自治体が建てた住宅を子育て世代などに一定期間貸した後、譲渡する。移住促進
が狙いで、愛知県豊根村には、30年住むと土地と建物が無償で譲渡される制度がある。
美濃市では、住まいや生活スタイルにこだわりを持つ若い世代を呼び込もうと、建設時から
移住者の意見を住宅に取り入れる。市北部での建設を検討しており、賃貸期間や建設場所など
事業のあり方を研究し、来年度からの事業化を目指しいる。
補正予算案には、市内の空き家状況の調査と、24時間体制の子育てサポートを目指した先
進地視察などの経費も盛り込んだ。
武藤鉄弘市長は「(来年度の)当初予算で本格的な予算ができるようにしたい」と話した。
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20 国立競技場、9月末にも解体開始…2か月遅れで 2014/8/28 読売新聞
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2020年東京五輪・パラリンピックのメインスタジアムとして建て替えられる国立競技場
(東京都新宿区)の解体を行う建設会社が27日決定した。
解体工事は、住民説明会などを経て、当初予定より約2か月遅れの9月末頃に始まる。
事業主体の日本スポーツ振興センターによると、南北2工区の解体工事を落札したのは、い
ずれも「関東建設興業」(埼玉県行田市)。落札額は計38億7180万円で、予定価格に対
する落札率は約75%だった。
解体工事を巡っては、人件費や資材費高騰などの影響で今年5月に行われた1回目の入札が
不調に終わった。条件を緩和して行った7月の入札では、応札額が基準価格を下回る事態とな
り、同センターが業者の調査を進めた結果、同社で問題はないと判断した。
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21 KDDI、マンション向け電力小売りに参入 2014/8/28 読売新聞
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KDDIは27日、マンション向けの電力小売り事業を9月から始めると発表した。
電気料金を割り引くのに加え、全戸に次世代電力計(スマートメーター)を無料で設置して
電気の使用量を示すことで、使い過ぎを防ぐのが特徴だ。東京電力など大手電力会社から企業
向けの割安な料金で仕入れた電力を、各世帯に提供する。電気料金は、各世帯を5%割り引く
か、共用部分を最大50%割り引くかを選べる。将来的には、KDDIの携帯電話や光回線な
ど通信サービスとのセット割引も検討している。
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22 三菱とみずほの住宅ローン、最低の1・2%に 2014/8/28 読売新聞
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三菱東京UFJ銀行は27日、9月から適用する住宅ローン金利を一部引き下げると発表し
た。
10年固定型で、最も信用度の高い人に適用する金利(最優遇金利)は年1・20%と、8
月の年1・30%から引き下げて、同行としてこれまでで最も低くする。
日本銀行による金融緩和を受け、指標となる長期国債の利回りが低下しているためだ。同日
の東京債券市場で、代表的な指標となる新発10年物国債の利回りは前日比0・005%低い
0・490%と、1年4か月ぶりの低水準となった。
みずほ銀行も9月から10年固定型の最優遇金利について、これまでで最も低い1・20%
と、8月の1・30%から引き下げる方針だ。
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23 東洋ゴム工業、環境配慮の断熱材販売を本格化 ハウスメーカー向け 2014/9/1 日
経産業新聞
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東洋ゴム工業は環境配慮型の断熱素材の販売を本格化すると発表した。工程で使う薬剤を変
えて地球温暖化への影響を軽減した。価格は割高になるが、昨年から実施していた品質評価で
従来品と同じ性能が担保できたため、環境対応に力を入れているハウスメーカーなどに売り込
む。
販売する断熱用硬質ウレタンフォームは全額出資子会社のソフランウイズ(大阪市)が開発
した。発泡プラスチックの一種で、気泡に熱を伝えにくいガスを含むことで、断熱性を高めた
。
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24 LIXIL、換気ユニットを発売 部屋に自然の風2014/9/1 日経産業新聞
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LIXILは高層マンションなどの窓を開けずに自然の風を取り入れられる換気ユニットを1
日に発売する。強風時には風の力で開閉部が動き、電気を使わず自動で室内に入れる風量を調
整する。幅は95ミリで窓枠に取り付けても不自然にならない。価格は9万4900円(税別)。取り
付け費用が別にかかる。
発売する「シーガルスリット」は高層マンションなど風が強く窓がはめ殺しになっているよ
うな部屋に付ける。風量調整機構があり、強風時でも快適な風を取り込める。換気窓の外側に
付けていた障子がいらない構造にし、落下の危険を除いた。色は6色あり、内装に合わせられる
。
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25 1万4000世帯にHEMS、NTT東など20社が実証 2014/8/29 日経産業新聞
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NTT東日本やKDDI、ソフトバンクBB、パナソニックは28日、国内最大規模となる1万
4千世帯でHEMS(家庭向けエネルギー管理システム)の実証事業を9月から始めると発表し
た。各家庭のデータをクラウドに集めてビッグデータとして活用し、2016年の電力小売り自由
化をにらんで新サービスの創出を狙う。
4社にネットサービス会社などを加えた計20社のコンソーシアムが経済産業省の補助事業「大
規模HEMS情報基盤整備事業」の採択を受けて実証事業を進める。1万4千世帯のモニター募
集やスマートメーター(次世代電力計)の設置、システム構築を始め、16年3月まで事業を実施
する。
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26 カカクコム、住宅ローン商品の比較機能を拡充 2014/8/28 日経産業新聞
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カカクコムは27日、価格比較サイト「価格.com」の住宅ローン商品の比較サービスを拡充
したと発表した。シミュレーション機能で、年収や毎月の返済額などから借入可能額などを試
算できるようにするほか、住宅購入時の資金計画について専門家がアドバイスする事例集も採
り入れた。
シミュレーションは従来は新規借入額や借り換え効果の試算が対象だった。
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27 日立工機、コードレス高圧洗浄機 容量抑え運びやすく 2014/8/28 日経産業新聞
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日立工機はコードレス式の高圧洗浄機を開発した。水を入れるタンクの容量を8リットルにし
て、重量を満水時でも最大13キログラムに抑えることで持ち運びやすくした。エアコンや網戸
など住宅内の清掃用としての利用を見込んでいる。ホームセンターなどを通じて清掃事業者の
ほか、個人にも売り込んでいく。
新製品は電動工具用のリチウムイオンバッテリーを転用して開発した。水道の2~7倍の圧力
で水を噴射できる。最高圧力は2メガ(メガは100万)パスカルで、エアコンの内部のカビやほ
こりを簡単に洗い落とせるという。タンクの水を数度補給する必要があるが、最高の圧力で使
った場合、最長35分間稼働する。