住宅関連新聞記事ダイジェスト No.424 2012/3/8~2012/3/14
―*―*―* MENU *―*―*―*―*―*―*―*―*―*―*―*―*―*―*―*―*―*―*―*―
【日本経済新聞】
1 足立区、防犯配慮の街を認定 住宅地、33項目で評価
2 中古賃貸住宅を個性的に改修 福岡の不動産各社相次ぐ
3 ひらせいホームセンター、住宅改装の受注本格化 水回りや窓
4 日本土地建物、シェアハウス開発事業に参入
5 千代田区、遊び場確保へ条例 公園でキャッチボールも
6 浦安の水道管再調査 液状化地域、大地震に備え
7 金融庁、総和地所の登録取り消し 無登録販売を手助け
8 2月の東京都心オフィス空室率、9.15% 5カ月ぶり改善
9 液状化は、マンションは…「震度7」に戸惑う都内自治体
【朝日新聞】
10 大京グループのJLC、管理受託戸数が5万戸に
11 武蔵浦和の再開発、権利変換計画の認可取得 新日鉄都市など
12 ポラスG 埼玉県戸田市で南仏風の戸建分譲 東京・城北エリア進出の足掛かりに
13 2011年下期の東京都23区のマンション価格 大型タイプなどで上昇 日本不動産研究所調べ
14 東京オフィス賃料、緩やかに上昇 ジョーンズラングラサール予測
15 東京都、20年度までに95%を耐震化 「耐震改修促進計画」改定へ
【読売新聞】
16 山手線など首都圏9路線、緊急耐震工事へ
17 首都「震度7」で、老朽建物84%以上全壊も
【日経産業新聞】
18 大林組、制震新技術を本格普及へ 12年度10件目指す
19 大阪ガス、世界最高効率の家庭用燃料電池発売
20 LIXIL、壁などの内装建材に最上位品を追加
21 タカラスタンダード、山形の展示場を16日に全面刷新
22 日成ビルド、立体駐車場を仮設住宅に 水道など事前配管
23 住友不、今後開発の分譲マンション 高層物件に免震・制振
24 長谷工、千葉で新規格マンション発売 採光・通風性高く
25 大京、水道供給を自動で遮断 大地震時の漏水防ぐ装置
26 「システムバス」モデルチェンジ ハウステック、割安に
27 アールシーコア、神奈川に戸建て展示場 ログハウス風
―*―*―*―*―*―*―*―*―*―*―*―*―*―*―*―*―*―*―*―*―*―*―*―*―*―*―
********************************************************************************
1 足立区、防犯配慮の街を認定 住宅地、33項目で評価 2012/3/14 日本経済新聞
********************************************************************************
東京都足立区は防犯に配慮した戸建て住宅開発地を「防犯設計タウン」として認定する制度を創設した。ハード、ソフト面の33項目で評価する。認定地域には区が定期的にパトロールを実施するなど安心して住めるモデル地区にする。同区は犯罪発生件数が23区で最も多く、課題となっている。不動産事業者に防犯に配慮した開発を促すとともに、安全な地域としてアピールし、若い世代の流入を促す。
500平方メートル以上の新規の建売住宅地区を主な対象にする。都内でこのような制度を導入するのは初めてという。第1号として、5月に一部発売する区内の住宅分譲地を認定した。
********************************************************************************
2 中古賃貸住宅を個性的に改修 福岡の不動産各社相次ぐ 2012/3/13 日本経済新聞
********************************************************************************
福岡市の不動産会社が中古賃貸住宅で、間取りや室内デザインを大幅に変える「リノベーション」に相次ぎ乗り出している。単なる改装にとどまらず、入居者の好みを反映したり、若者向けに学生によるデザインを採用するなどして顧客獲得を競う。人口増が続く福岡市だが、賃貸住宅の空室率は約2割と高水準。個性的な改修で魅力を高め、稼働率を引き上げる狙いだ。
不動産管理やビル再生を手掛ける吉原住宅(福岡市、吉原勝己社長)は同市博多区にある築40年を超えるマンションで、入居者が壁の塗装などを自由に決められるサービスを始めた。
********************************************************************************
3 ひらせいホームセンター、住宅改装の受注本格化 水回りや窓 2012/3/13 日本経済新聞
********************************************************************************
ホームセンターを展開するひらせいホームセンター(新潟市、清水泰明社長)は住宅リフォーム向け事業を本格化する。県内5店舗にリフォーム関連の商品を集めた売り場を新たに設け、担当者も配置する。7月をメドにさらに2店舗でも同様のリフォーム専門売り場を新設する方向で調整しており、初年度は約10億円の売上高を目指す。
昨年3月に長岡ニュータウン店と村上店に試験的にリフォーム特設の売り場を設けたところ販売が好調に推移したため、長岡と村上に加え、新発田、亀田、吉田を合わせた計5店舗に売り場を設置し、拡販を強化する。
新設する売り場は「リフォームスタジアム」。5店舗で20日に一斉に開く。リフォームはシステムキッチンや浴槽、トイレなどの水回り関連の商品が中心。浴室やトイレ工事では解体や給排水設備工事などのほか、シリコンなどによる外壁塗装工事なども担う。見積もりは無料。
売り場の担当者が住宅リフォームに関する工事内容や費用、機関などを細かく助言する。また、情報端末を使ってリフォーム後の予想図を顧客に示す。
このほかYKKAPと連携し、新設する売り場には窓専門の「MADOショップ」も併設。内窓の断熱サッシや防音・遮音工事などを担う。5店舗の売り場の改装に伴う初期投資額は計7000万円を見込んでいる。
********************************************************************************
4 日本土地建物、シェアハウス開発事業に参入 2012/3/13 日本経済新聞
********************************************************************************
日本土地建物は13日、台所やトイレを入居者が共有する集合住宅「シェアハウス」の開発事業に参入したと発表した。第1弾となる87戸の大規模賃貸物件「シェアリーフ千歳烏山」を東京都内で15日に開業する。総整備費は約5億円とみられる。シェアハウスは若年層を中心に入居希望者が増えており、投資額を抑制しながら収益物件に育てられると判断した。
老朽化したマンションを改築したうえで、別棟も増築してシェアハウスの仕様にした。中庭には入居者が交流できる共用テラスをしつらえた。RC(鉄筋コンクリート)造の3階建てで、延べ床面積は1693平方メートル。
********************************************************************************
5 千代田区、遊び場確保へ条例 公園でキャッチボールも 2012/3/13 日本経済新聞
********************************************************************************
東京都千代田区は公園でキャッチボールで遊べるようにする「子どもの遊び場確保条例」(仮称)を制定する。現在は事故防止などのために区内の全公園でキャッチボールが禁止されているが、一定規模以上の区立公園ではルールを定めて利用できるようにする。2012年度中に条例案を策定、13年4月の施行を目指す。
同区内には現在、区立公園や児童遊園が47カ所あるが、1カ所あたりの面積が小さく、事故防止のため、キャッチボールを禁止している。
********************************************************************************
6 浦安の水道管再調査 液状化地域、大地震に備え 2012/3/10 日本経済新聞
********************************************************************************
千葉県は4月1日から1年程度かけて、浦安市など液状化被害が大きかった地域の水道管を再調査する。漏水箇所はすでに修復したものの、管のつなぎ目のゆがみなど比較的軽微な被害は多数残っているとみられる。再び地震が起こればこうした箇所から漏水する可能性がある。再調査して修復する。
液状化被害が大きい浦安市の今川、舞浜、美浜、富岡、入船地区と船橋市の日の出地区、習志野市の香澄地区を調査対象とする。
********************************************************************************
7 金融庁、総和地所の登録取り消し 無登録販売を手助け 2012/3/9 日本経済新聞
********************************************************************************
証券取引等監視委員会は9日、分譲マンションの販売を手掛ける総和地所(東京・新宿)が、同社の未公開株を無登録で販売していた業者を手助けしていた疑いがあるとして、金融庁に処分を勧告した。金融庁は同日、同社に対して金融商品取引業者の登録を取り消した。
総和地所は昨年2月以降、金融商品取引業者の登録のない販売グループが同社の未公開株を販売する上で、同社の事務室を提供したり、入金確認を手助けしたりしていた。販売グループは約200人に約7億円を販売。監視委は総和地所による手助けは金商法に違反する行為と判断した。
********************************************************************************
8 2月の東京都心オフィス空室率、9.15% 5カ月ぶり改善 2012/3/8 日本経済新聞
********************************************************************************
オフィス仲介の三鬼商事(東京・中央)が8日まとめた2月末時点の東京都心5区(千代田、中央、港、新宿、渋谷)のオフィス空室率は前月末比0.08ポイント低下の9.15%だった。前月を下回るのは5カ月ぶり。1月は大型新築ビルの竣工が相次ぎ10カ月ぶりに過去最高を更新したが、2月は新規供給がなかったため空室率の上昇が一服した。もっとも、同社は「今後も新規供給が見込まれており、空室率の上昇傾向は続きそうだ」とみている。
都心5区のオフィス平均賃料は3.3平方メートルあたり1万6846円と、前年同月比3.80%(666円)、前月比で0.44%(74 円)それぞれ下落した。テナント誘致競争の激化で、賃料相場が弱含み過去最低の更新が続いている。〔日経QUICKニュース〕
********************************************************************************
9 液状化は、マンションは…「震度7」に戸惑う都内自治体 2012/3/8 日本経済新聞
********************************************************************************
文部科学省のプロジェクトチームが7日、首都直下地震の一つである「東京湾北部地震」で震度7の揺れが生じる可能性があるとの分析結果をまとめたことについて、東京都内の自治体で不安の声が出ている。多くの自治体は東日本大震災を受けて既に防災計画の見直し作業に着手しているが、修正や追加対策を迫られる可能性がある。
分析結果では東京23区東部の沿岸地域や神奈川県と東京都の境界付近などで震度7の揺れが起こる可能性があるとした。従来の想定では最大でも震度6強だった。京都大田区の対策担当者は「区内のどの程度の地域が震度7になるのか知りたい」と国に詳細な情報を求める考え。同区は東京湾に面しており「震度7で液状化現象の範囲がどれだけ広がるかが懸念材料」と漏らす。
都内有数の木造住宅密集地域、葛飾区は今回の分析結果などを受け、区内の木造建築物の耐震改修助成金額を引き上げることを検討する。現在は1軒あたり最大120万円を補助しているが、拡充し、改修を促す考え。
中高層マンションが集積する新宿区も「必然的に修正する必要が出てくる」(危機管理課)。高さ60メートル以上のマンションが37棟あるが、多くは防災対策が進んでいないという。足立区も防災マニュアルの見直しに着手する方針。防災無線が使えなくなることも想定し、「別の情報伝達・収集の手段をマニュアルに盛り込む」(災害対策課)。
都は震災を受け、昨年から被害想定の見直しに着手。今回の分析結果も織り込む考え。4月にも新たな被害想定をまとめ、9月にも地域防災計画を見直す計画だ。
********************************************************************************
10 大京グループのJLC、管理受託戸数が5万戸に 2012/3/13 朝日新聞
********************************************************************************
大京グループでマンション管理事業を手掛けるジャパン・リビング・コミュニティ(JLC)は、3月10日に管理受託した「阿倍野松崎町レジデンス」(大阪市阿倍野区、総戸数74戸)をもって、マンション管理受託戸数が5万戸を突破した。3月末までに、この1年間の増加戸数は約3600戸に達する見込みだ。
同社は、2009年に大京の100%子会社となった後、オリックス・ファシリティーズのマンション管理事業を分割吸収し、現在の社名になった。
なお、同社と大京アステージなど大京グループ全体の管理受託戸数は、11年12月末時点で40万3476戸となっている。
********************************************************************************
11 武蔵浦和の再開発、権利変換計画の認可取得 新日鉄都市など 2010/3/13 朝日新聞
********************************************************************************
新日鉄都市開発と三菱商事、三菱地所レジデンスが参画し、さいたま市南区で住宅や事務所、店舗で構成する大規模複合マンションの開発を行う「武蔵浦和駅第3街区第一種市街地再開発事業」で申請していた権利変換計画がこのほど、さいたま市長から認可され、3月13日に権利変換期日を迎えた。
同事業は、複合開発として、多世代の交流やにぎわいの創出を目指すもの。建物計画は5棟で構成され、住戸の総戸数は776戸。2014年9月の竣工を予定している。
********************************************************************************
12 ポラスG 埼玉県戸田市で南仏風の戸建分譲 東京・城北エリア進出の足掛かりに 2010/3/13 朝日新聞
********************************************************************************
ポラスグループの中央住宅(埼玉県越谷市)は3月31日から、埼玉県戸田市で南仏の街並みをモチーフにした戸建て分譲住宅「ボゥ ヴィラージュ戸田」(全43棟)の販売を始める。JR埼京線「北戸田」駅から徒歩16分、JR埼京線・武蔵野線「武蔵浦和」駅から徒歩21分の地。倉庫跡地を取得し、公園と敷地面積100~114平方メートルの戸建て43棟を整備する。販売価格は3000万円台後半から4000万円台半ばを予定している。
同エリアは荒川を挟んで東京都の板橋区や北区などに隣接している。これまで同社は主に埼玉県内で分譲事業を展開してきたが、「今回のプロジェクトを足掛かりに東京・城北エリアに進出していきたい」(同社)という。
********************************************************************************
13 2011年下期の東京都23区のマンション価格 大型タイプなどで上昇 日本不動産研究所調べ 2012/3/13 朝日新聞
********************************************************************************
日本不動産研究所の調査によると、2011年下期における東京都23区のマンション価格は新築、中古とも専有面積40平方メートル以上のタイプで上昇した。1平方メートル当たりの価格は、新築で40~80平方メートル未満が前期(2011年上期)比2.7%増の78.3万円。80平方メートル以上は同7.0%増の98.4万円だった。一方、築10年の中古は40~80平方メートル未満で同1.6%増の59.1万円。80平方メートル以上で同13.6%増の79.2万円だった。この背景について、日本不動産研究所は、税制上の優遇や低金利の継続と前期の震災による下落の反動などを挙げている。
また、2011年下期の事例数は、新築・中古とも前年同期比、前期比とも増加。「震災による市況低迷から脱却しつつあると考えられる」(日本不動産研究所)としている。
********************************************************************************
14 東京オフィス賃料、緩やかに上昇 ジョーンズラングラサール予測 2012/ 3/12 朝日新聞
********************************************************************************
ジョーンズラングラサールはこのほど、東京を中心とした不動産市場の需給、空室状況、賃料・価格動向などを独自に分析した12カ月の予測をまとめた。
それによると、2011年第4四半期の東京オフィス市場では「Aグレードオフィスビルの坪当たりの平均月額賃料が前四半期の0.4%下落から改善し、0.1%下落の2万7245円となった。これと共に空室率も前四半期の4.1%から今四半期は3.6%に改善した。
同社では、2012年は過去平均を上回る新規供給が見込まれる一方で、半数以上のビルが高稼働で竣工していることなどから、空室率は概ね現在の水準を維持。賃料も緩やかに上昇すると予測した。賃料の上昇に伴い、投資利回りは若干低下し、価格は緩やかに上昇するとしている。
********************************************************************************
15 東京都、20年度までに95%を耐震化 「耐震改修促進計画」改定へ 2012/3/9 朝日新聞
********************************************************************************
東京都はこのほど、今年度中の改定を目指す「東京都耐震改修促進計画」の素案を取りまとめた。併せて、パブリックコメントの募集を開始した。
改定素案では、平成23年度~同27年度末だった計画期間を同32年度末までに延長。そのうえで、最終的に住宅、民間特定建築物を問わず95%の耐震化を目指す、としている。パブコメを踏まえ、3月中に改定版を公表する予定。
素案に対する意見は、郵送(〒163-8001都市整備局市街地建築部建築企画課)・ファクス(03-5388-1356
メール(S0000168@section.metro.tokyo.jp)のいずれかで受け付ける。募集締め切りは3月22日。
********************************************************************************
16 山手線など首都圏9路線、緊急耐震工事へ 2012/3/12 読売新聞
********************************************************************************
建設から100年超の施設が残るJR山手線を含む首都圏9路線などについて、JR東日本が520億円を投じて緊急耐震工事に着手することがわかった。
各路線は従来の耐震性の基準を満たしているが、首都直下では震度7クラスの巨大地震発生が予想されているためで、同社は「想定外」に対する備えも必要と判断。工事の対象箇所はレンガや石積みの古い橋脚など約200か所のほか、高架橋の柱約6700本に上り、5年以内の完了を目指す。
1995年の阪神大震災後、鉄道各社は国土交通省の指導で、高架橋や駅の耐震化を促進。JR東も対象箇所の工事を2008年度に完了している。今回、緊急工事などを実施する路線は、山手線のほか中央線や東海道線、東北線など。レンガや石積みの橋脚60基と鉄げた120か所、盛り土区間約8キロなどが対象で、運行に支障が出ないよう工事を行う。ガード下に店舗を抱える高架橋の柱6730本も補強工事が必要で、今後、店舗経営者らと一時移転などを交渉し、順次、工事を行う方針だ。
********************************************************************************
17 首都「震度7」で、老朽建物84%以上全壊も 2012/3/10 読売新聞
********************************************************************************
首都を直撃する東京湾北部地震について、文部科学省の研究チームは、これまでの想定を上回る震度7の揺れが東京都や神奈川県の湾岸部などを襲う可能性を指摘した。
拡大が予想される被害に対し、耐震補強などの備えを急ぐ必要がある。
8日、東京大学安田講堂で開かれた文科省研究チームの成果報告会。会場を埋める数百人の聴衆に対し、代表研究者の一人である平田直(なおし)・同大地震研究所教授は、「フィリピン海プレート(岩板)の境界が従来の想定より10キロ浅いことが分かった。東京湾北部地震が起きれば、東京の揺れが大きくなる」と話した。
報告会でスライド投影された東京湾北部地震の震度分布図によると、東京23区東部から神奈川県北東部にかけて震度7が発生。震度6強は23区や川崎、横浜市の一部、千葉県の東京湾岸沿いに広がり、国の中央防災会議が2004年に発表した想定より拡大していた。
都心部を震度7の地震が襲った場合、最も懸念されるのは建物の損壊だ。
同会議は、阪神大震災など過去3回の大地震での被害から、現行の耐震基準を満たす木造建物がどのくらい全壊するかの目安を算出している。震度6強だと全壊率は1%以上だが、震度7に達すると16%以上になる。
耐震基準は1981年の建築基準法改正で厳しくなっており、それより古い建物の全壊率は高くなる。62~81年の建物は震度6強で10%以上、震度7では65%以上が全壊する。特に老朽化した61年以前の建物は、震度7で84%以上が全壊する。
実際の建物被害は、揺れの周期にも左右される。沖合で起きた東日本大震災では、震度7を記録した地域でも、木造住宅を破壊しやすい短周期の揺れが比較的弱かった。小刻みな揺れは、遠くまで伝わりにくいためだ。これに対し、直下で起きる東京湾北部地震では、最大震度7の阪神大震災と同様、小刻みな揺れがあまり減衰せずに都市を直撃すると懸念される。
********************************************************************************
18 大林組、制震新技術を本格普及へ 12年度10件目指す 2012/3/14 日経産業新聞
********************************************************************************
大林組は地震による建物の揺れを抑える新型ブレーキダンパーを使った制震技術を本格普及させる。日本建築センターの一般評定を得たため、制震性能を評価する審査期間の短縮が可能になり、幅広い建物に採用できるようになった。これまで3件の採用にとどまっていたが、2012年度には10件に増やす方針だ。
ブレーキダンパーは柱と梁(はり)を補強する筋交いに設置し、ブレーキ材がステンレス板を挟み込み、摩擦力でエネルギーを吸収する仕組み。摩擦力が作用する面を2面から4面に増やし、摩擦力を2倍に高めた。性能の向上に伴い、ダンパーの小型が可能になり、工事コストなども2~3割抑えられるという。
********************************************************************************
19 大阪ガス、世界最高効率の家庭用燃料電池発売 2012/3/14 日経産業新聞
********************************************************************************
大阪ガスは13日、新型家庭用燃料電池「エネファーム タイプS」を4月27日に発売すると発表した。「固体酸化物型(SOFC)」と呼ぶ方式で、発電効率が46.5%と「家庭用で世界最高水準を実現した」(尾崎裕社長)という。2012年度に1000台弱の販売をめざす。
従来の「固体高分子型(PEFC)」と合わせたエネファーム製品全体の12年度の販売目標は、11年度の2倍の6000台としている。
********************************************************************************
20 LIXIL、壁などの内装建材に最上位品を追加 2012/3/14 日経産業新聞
********************************************************************************
住生活グループのLIXILは壁などの内装建材「エコカラット」シリーズの最上位製品として「グラナスヴィスト」を追加する。建材に厚みを持たせて、壁全体が高級感のある仕上がりになるのが特徴。光の当たり具合によって陰影も変化するため、室内の雰囲気を変えることも可能になるという。
4月2日に販売を始める。標準的な施工をする「グラナスプラン」(4平方メートル)の場合、価格は11万5500円。「エコカラット」シリーズは21種類で93色を用意しており、最上位の商品を加えることで、消費者の多様な需要に対応できるようにする。
********************************************************************************
21 タカラスタンダード、山形の展示場を16日に全面刷新 2012/3/13 日経産業新聞
********************************************************************************
システムキッチン首位のタカラスタンダードは庄内ショールーム(山形県酒田市)を16日にリニューアルオープンする。主力であるホーロー製キッチンや耐震型システムバスの展示を全面刷新。同社は全国約170カ所にあるショールームを営業戦略の柱に据えており、今後も全面改装を加速させる。
同ショールームはシステムキッチンに加え、洗面化粧台や給湯器、ジャニス工業に製造委託しているトイレを一括展示。リニューアルを機に、ホーロー製キッチンの特徴を実感できる体験コーナーを設置した。パソコンで施工図面や見積額を即座に提示するサービスも提供する。
********************************************************************************
22 日成ビルド、立体駐車場を仮設住宅に 水道など事前配管 2012/3/13 日経産業新聞
********************************************************************************
日成ビルド工業は、地震などの大規模災害時に仮設住宅に転用できる自走式の立体駐車場を開発する。あらかじめ水道など生活インフラの配管を付けておき、災害時に外壁やドアを取り付ければ、被災者に迅速に仮設住宅を提供できる。巨大地震を警戒する太平洋側の自治体を中心に売り込み2013年3月期中の受注を目指す。
プレハブ建築の仮設住宅は、一定の広さの用地を確保したうえで鉄骨を組み上げ、水回りの工事をするため、災害発生から入居可能になるまでかなりの時間がかかる。東日本大震災のような巨大地震の揺れにも耐えられる立駐をマンション型の仮設住宅に転用すれば工期が大幅に短縮できる。
********************************************************************************
23 住友不、今後開発の分譲マンション 高層物件に免震・制振 2012/3/12 日経産業新聞
********************************************************************************
住友不動産は自社分譲マンションを開発する際の防災対策を強化する。今後着工する超高層物件では原則として免震または制振の構造を採用。また、昨年11月以降に着工した全物件で救急・救助用品などの備蓄を用意したほか、間仕切り壁などの下地を補強して住戸内の家具転倒防止用の固定具を設けやすくした。
また、大規模物件と中高層物件を中心に、物件規模にあわせた非常用発電機を整備する。共用部の防災・保安設備などの一定時間の電力を賄えるようにする狙いだ。
********************************************************************************
24 長谷工、千葉で新規格マンション発売 採光・通風性高く 2012/3/12 日経産業新聞
********************************************************************************
長谷工コーポレーションは、開放的な空間で採光・通風性を高めた分譲マンション新規格「Be―Next」を初めて採用した物件を、千葉市で発売した。環境配慮や防災にも対応した次世代規格として、今後の施工物件でも採用を増やす。
販売を始めた第1号物件は「ブランシエラ検見川浜マイム」。地上11階建ての総戸数65戸で、2013年3月の完成を予定。家族向けの3LDKや4LDKが中心だ。
********************************************************************************
25 大京、水道供給を自動で遮断 大地震時の漏水防ぐ装置 2012/3/12 日経産業新聞
********************************************************************************
大京は大地震の際にマンション住戸への水道の供給を自動的に遮断し、室内などの漏水を防ぐ装置を開発した。建設・分譲済みのマンションを対象とした装置で、地震で損傷した水道管からの漏水事故を防止する。
大きな地震により住人が避難所などへ移るケースがあるが、水道管に亀裂が入るなどで漏水すると部屋が水浸しになる場合がある。帰宅後にスムーズに通常の生活が復旧できるとして、年内にも社内に製造と販売の体制を整え、マンション管理組合への営業を始める。
********************************************************************************
26 「システムバス」モデルチェンジ ハウステック、割安に 2012/3/9 日経産業新聞
********************************************************************************
ハウステックは中高級価格帯のシステムバス「コキュアスSE」シリーズを4月2日に発売する。オプションによって価格は異なるが、中心価格帯を従来の130万~180万円から100万~140万円に抑えた。白熱電球を蛍光灯や発光ダイオード(LED)照明に交換して省エネ性能も高めた。新築やリフォーム向けに提案する。
従来の「コキュアスSVシリーズ」をモデルチェンジ。湯が冷めにくい高断熱浴槽を搭載しているほか、カウンターと鏡の位置をそろえてデザイン性も高めた。消費税・施工費別の価格は1・25坪の標準タイプが110万6000円。
********************************************************************************
27 アールシーコア、神奈川に戸建て展示場 ログハウス風 2012/3/8 日経産業新聞
********************************************************************************
ログハウス風の戸建て住宅を製造・販売するアールシーコアは2013年をめどに神奈川県内に大型の住宅展示場を整備する。約5億円を投じて用地を取得し自社ブランドの戸建て住宅「BESS」シリーズを紹介する。同社の東京・目黒の展示場では神奈川県内からの来客が多く需要が見込めると判断した。販売棟数を17年3月期に現在の倍となる2000棟程度まで増やす。
現在、神奈川県内に複数の候補地があるという。年内をめどに場所を確定し展示場の整備を進める方針だ。展示場には丸くて高い天井が特徴的な「ドームハウス」や、日本の伝統を取り入れた木の家「ジャパネスクハウス『程々の家』」など同社が展開する7つのログハウス風の戸建て住宅を建設する。