住宅関連新聞記事ダイジェスト No.332   2010/4/29~2010/5/5

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
住宅関連新聞記事ダイジェスト No.332   2010/4/29~2010/5/5 Vol1
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

―*―*―* MENU *―*―*―*―*―*―*―*―*―*―*―*―*―*―*―*―*―*―*―*―
【日本経済新聞】
――――――――――――

【朝日新聞】
1  パロマ湯沸かし器、なお24万台不明 事故再発の恐れも
2  マンション入居者でEVカーシェア オリックス分譲物件

【読売新聞】
3  湘南で大型プロジェクト相次ぐ
4  半年先まで予約一杯、飛騨高山の「田舎暮らし体験」
5  屋上緑化技術で砂漠に植物…北陸の会社に世界が注目
6  不動産高騰、北京に「カプセル・アパート」
7  「三井アウトレットパーク」倉敷の公園跡地に出店へ

―*―*―*―*―*―*―*―*―*―*―*―*―*―*―*―*―*―*―*―*―*―*―*―*―*―*―

********************************************************************************
1  パロマ湯沸かし器、なお24万台不明 事故再発の恐れも  2010/5/3 朝日新聞
********************************************************************************
 1985~2005年に28件の一酸化炭素中毒事故で死者21人、重軽症者36人を出したパロマ工業製のガス湯沸かし器について、その後の回収作業にもかかわらず、回収対象の9割以上となる24万台余が依然、所在不明であることが分かった。一部の使用中の湯沸かし器によって同じような事故が起こりうる危険な状態が続いている。
 同社によると、約4年前からの累計の回収台数は2万1千台余に上る。未回収の24万台余の大半は使われていないとみられるが、回収時に使用中だったものもあった。また、28件の事故のうち15件は、点火不良の応急措置として安全装置を不正改造するなどの人為的な理由で起きたが、部品の劣化による事故も9件あった。未回収の中に不正改造品が残っている恐れがあるほか、使い続けるほど劣化事故の危険性も高まるという。
 一連の事故は06年7月に発覚した。翌月、経済産業省は7機種約26万3千台の回収を同社に命じた。しかし、対象の湯沸かし器は、ガス事業者や量販店などが売っていて、パロマ工業には顧客情報がなかった。そこで経産省の要請で、全国のガス事業者がガス機器全般の定期保安点検の記録から対象機器を持っている可能性がある人を洗い出し、約5万3千台分の顧客リストを同社に提供した。
 同社がこのリストをもとに点検作業をほぼ終えたとしていた08年6月。遺族の一人の指摘で作業がずさんなことが判明し、経産省は作業の再点検を命じた。ガス事業者のリストにも漏れが見つかり、08年8月、新たに約1万4千台分のリストが提供された。
 同社は同11月、計約6万7千台分のリストの点検作業をほぼ終え、793台を新たに見つけたと発表した。しかしリストに載っていても所在不明の場合も多かった。
 湯沸かし器はその後も、毎月数台~数十台見つかり続けている。ガス事業者が定期保安点検で見つけたり、パロマ工業の社告を見た人から連絡が来たりしたもので、08年11月~今年3月で327台。リスト外が285台、リストからも42台見つかった。08年6月以降の回収分では、不正改造品が8台あり、102台が使用中だった。
 経産省は回収率を上げようと、08年8月、ガス事業者に対し、定期保安点検や開栓時に回収対象がないか必ず確かめるよう指示した。定期保安点検は都市ガスは40カ月、LPガスは48カ月ごと。すべてのガス利用者が定期保安点検を1回受けるのに、あと2年以上かかる計算だ。毎月の発見は続くが、回収対象のすべてが見つかるめどはたっていない。
 同社広報室は「誠にお手数だが、設置されていたり取り外されて保管されたりしている湯沸かし器の型式を確かめてほしい」と要望している。(茂木克信)

     ◇

 〈パロマ工業製湯沸かし器による中毒事故〉 同社が1980~89年に製造・販売した機器で28件起き、21人が死亡した。ほとんどの事故で業務上過失致死事件の公訴時効(当時5年)が成立していたが、東京地検は07年12月、唯一時効にかからなかった東京都港区で兄弟2人が死傷した05年11月の事故で、同社の小林敏宏・元社長(72)ら2人を業務上過失致死傷罪で在宅起訴した。判決は今月11日、東京地裁で言い渡される。一部の遺族は同社などを相手取り、損害賠償を求める民事訴訟を起こしている。

********************************************************************************
2  マンション入居者でEVカーシェア オリックス分譲物件  2010/4/29 朝日新聞
********************************************************************************
 オリックスは、分譲マンションで入居者に電気自動車(EV)を共同利用してもらうカーシェアリング事業を始める。EVの実用性が高まったことと、環境保護をアピールできるためで、新規の分譲物件で積極的に導入していく方針だ。
 子会社のオリックス不動産が2012年に完成予定の川崎市の高層マンション(地上33階建て、300戸)で、ハイブリッド車2台に加えEV2台を初めて用意。カーシェア最大手のオリックス自動車が運用し、月額数千円の基本料と時間や走行距離に応じた料金を払えば、利用できる。
 新マンションはJR川崎駅近くで交通の便がいいため、車の所有希望者が少ないと見込んでいる。EVは走行性能が向上し、二酸化炭素の排出量削減にもつながる。充電のための設備が必要だが、マンションの売りの一つになるとみて、EVの導入を増やしていくという。

********************************************************************************
3  湘南で大型プロジェクト相次ぐ  2010/5/1 読売新聞
********************************************************************************
 神奈川県藤沢市、茅ヶ崎市などの湘南地区で、マンション建設などの大型プロジェクトが相次いでいる。
 大京(本社・東京都渋谷区)は、茅ヶ崎市矢畑にエリア最大級の分譲マンション「ライオンズ茅ヶ崎ザ・アイランズ」の建設を計画。2万6000平方メートルの敷地に地上14階建ての居住棟6棟を建設し、計2街区を構成する。総戸数は828戸。敷地内にヤシの並木道や芝生の中庭などを配し、リゾート感を演出するという。1街区は2011年9月、2街区は翌2012年9月に竣工予定。
 一方、藤和不動産(本社・東京都中央区)と三菱地所(同・東京都千代田区)など3社は、藤沢市などが手がけたニュータウン「湘南ライフタウン」に、マンションと高齢者福祉施設を併せ持つ「次世代型複合都市」を建設する計画を発表した。
 名称は「みんなの湘南プロジェクト」。中心施設は、総戸数339戸の分譲マンションと有料老人ホーム、特別養護老人ホームなど。医療施設や敷地の一部を開放して、地域全体の活力アップに貢献したいとしている。マンション部分は2011年冬に完成予定。

********************************************************************************
4  半年先まで予約一杯、飛騨高山の「田舎暮らし体験」  2010/4/30 読売新聞
********************************************************************************
「秋神の家」の前で入居に伴う説明を聞く男性(右) 田舎暮らしを体験してもらおうと、岐阜県高山市が同市朝日町の里山に開設した「飛騨高山ふるさと体験施設・秋神の家」が人気を集めている。
 予約は半年先の10月まで埋まっているといい、市は「これほどの反響は予想しなかった。高山への移住につながればありがたい」と期待している。
 同施設は、2007年度末に廃校となった小学校の教職員住宅を改修し、今月1日にオープンした。2LDKと3LDKの計6室があり、料金は1週間で3500円。1週間を超えても1日500円の加算で済む。最長で6か月まで借りることができ、生活に必要な家具や電化製品なども備え付けられている。
 施設は御嶽山や乗鞍岳などの雄大な山々を一望できる鈴蘭高原のふもと。今月19日から1週間入居した岐阜市の椛田辰雄さん(70)は、「自然豊かな山の中での暮らしが夢だった。環境には非常に満足。2、3年後には移住したい」と笑顔を見せていた。
 市によると、今のところ、予約しているのは東海3県や宮城、千葉県などの27件63人。多くは「田舎への移住に興味がある」としており、申し込みはさらに相次いでいるという。
 今月24日には同施設でオープンセレモニーが開かれ、すでに入居している人や関係者ら約30人が出席。土野守市長が「山里の素晴らしさを肌で感じてもらい、高山に移り住んでもらえれば」とあいさつした。
 同市地域政策課は「まずは都市部との交流人口を増やすことが課題。事業の魅力をさらにアップするなど、工夫を重ねていきたい」としている。
 申し込みや問い合わせは同課(0577・35・3524)。

********************************************************************************
5  屋上緑化技術で砂漠に植物…北陸の会社に世界が注目  2010/4/30 読売新聞
********************************************************************************
 小松精練(石川県能美市)は、自社開発の屋上緑化基盤材「グリーンビズ」を転用し、砂漠の緑化事業に進出する。
 年度内にも中東や中国の砂漠で、緑化効果を測る実験を行う予定で、同社は「過酷な環境にどれだけ対応できるかなどハードルは多いが、早く商品化し、環境保護に貢献したい」としている。
 グリーンビズは、植物が根を伸ばせるよう細かな穴が無数に空いたレンガ状の建材で、水分を長時間ため込み、年間を通して緑を維持できる。染色が本業の同社が、排水処理に使う微生物の余剰分を集めて焼き固め、建材として開発した。
 砂漠緑化事業には、このグリーンビズを転用する。砂漠の地下50センチ~1メートルには水脈が存在することが多いため、この水脈まで基盤材を差し込み、地表近くに埋めた基盤材に水が届くようにする仕組みだ。1年前から開発を始め、県立大の人工砂漠で試験を重ねてきた。
 中東などでは、海水を淡水に変えて緑化に使っているが、コストが高いのが難点。グリーンビズを使えば、緑化に必要な水の量を大幅に節約できるという。
 26日には、アラブ首長国連邦(UAE)を構成するシャルジャ首長国の政府関係者が同社を訪れ、緑化事業について説明を受けた。関係者からは「砂漠は気温50度を超えることもある。水分が蒸発しないか」「塩害対策は」などの質問が飛び交った。
 同国の国土は7割が砂漠で、国を挙げて緑化を進めているといい、同国のアプドル・アジス・ムサリム遺産文化局長は同社の緑化事業について、「面白いプロジェクトだ」と興味を示しつつも、「現地の厳しい環境に応えられるか」と話し、導入の可否は現地での実験次第との見方を示した。
 同社の中山賢一会長は「中東と同様、砂漠化の問題を抱える中国から、共同研究の誘いを受けたり、スペインから『現地生産したい』などと引き合いが来ている」と明かし、「現地の砂漠で塩害や熱などの問題を洗い出し、早く完成させたい」と意欲を語った。
 砂漠緑化事業を巡っては、福井県越前市のニットメーカー「ミツカワ」も、中国・内モンゴル自治区で実験を進めている。

********************************************************************************
6  不動産高騰、北京に「カプセル・アパート」  2010/4/29 読売新聞
********************************************************************************
 25日付地球オンライン(ロイター) 不動産の高騰が続く北京に「カプセル・アパート」が登場した。
 幅1.2メートル、奥行き2.4メートルで机とベッドが備え付け。1か月の家賃は約3500円。78歳の元技術者が日本のカプセルホテルをヒントに、一般のアパートに手が届かない学生や地方から出てきた労働者向けに開業した。トイレとシャワーは共用だがアパートに住む25歳の女性は「自分の空間が持ててうれしい」と満足そうだ。(中国総局、写真はロイター)

********************************************************************************
7  「三井アウトレットパーク」倉敷の公園跡地に出店へ  2010/4/29 読売新聞
********************************************************************************
 2008年末に閉園した倉敷チボリ公園(倉敷市寿町)の跡地に大型商業施設の開業を計画している流通大手のイトーヨーカ堂(東京)は27日、併設するアウトレットモールの事業主体を三井不動産(東京)に選定したと発表した。
 11年冬の開業を目指しており、更地になっていたJR倉敷駅北側の広大な土地活用が具体的に動き出した。
 イトーヨーカ堂によると、敷地約10万8000平方メートルを土地所有者のクラボウから借り、東側の約4万2000平方メートルに自社の商業施設「イトーヨーカドー倉敷ショッピングセンター」(仮称)を建設。西側の約6万6000平方メートルをアウトレット施設開発、運営の実績がある三井不動産に貸し出す。イトーヨーカ堂は「交通の便が良い絶好の立地。自社部分の具体的な施設規模や内容を早急にまとめて、敷地全体での一体的な開発を進めたい」としている。
 三井不動産もこの日、同社としては中国地方では初出店となる「三井アウトレットパーク倉敷」(仮称)の概要を発表。計画では店舗面積は約2万平方メートルで、紳士・婦人服をはじめ、スポーツ用品やアクセサリー、雑貨など国内外の有名ブランド約100店舗が入る予定で、同社は「美観地区などとも連携して、地域活性化に寄与したい」としている。
 同社は現在、大阪や神戸、北海道など全国9か所でアウトレットパークを展開している。

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
住宅関連新聞記事ダイジェスト No.332   2010/4/29~2010/5/5 Vol2
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

―*―*―* MENU *―*―*―*―*―*―*―*―*―*―*―*―*―*―*―*―*―*―*―*―
【日本経済新聞】
――――――――――――

【日経産業新聞】
8  INAX、奥行き短いトイレ 狭い場所でも設置しやすく
9  3月の首都圏新築戸建ての成約価格、3カ月ぶりに上昇
10  住友大阪セメント、水中でも粘着性保つ注入式セメント補強剤
11  YKKAP、ビル向け窓を全面改良 複層ガラスで断熱性能高く

―*―*―*―*―*―*―*―*―*―*―*―*―*―*―*―*―*―*―*―*―*―*―*―*―*―*―

********************************************************************************
8  INAX、奥行き短いトイレ 狭い場所でも設置しやすく  2010/5/3 日経産業新聞
********************************************************************************
 INAXは奥行きを縮小して狭い空間でも設置可能にしたトイレ「ASTEO(アステオ)」を6月1日に発売する。これまで上位機種に限られていた機能を標準搭載するなど基本性能も高めた。
 壁から便器の先端までの奥行きは71センチメートルで、従来製品の1割短い。設置場所の制約が少なく、リフォームに適している。便座の継ぎ目をなくして汚れがたまりにくくした。陶器の設計も見直し、陶器表面を加工しており、油分を含む汚物も流しやすい。

********************************************************************************
9  3月の首都圏新築戸建ての成約価格、3カ月ぶりに上昇  2010/5/3 日経産業新聞
********************************************************************************
 不動産情報サービスのアットホーム(東京・大田、松村文衛社長)がまとめた3月の首都圏の新築戸建て成約価格は前年同月比8%減の3132万円だった。前年実績割れは19カ月連続だが、前月比では2.6%増と3カ月ぶりに上向いた。
 前月比で上昇した理由を同社は「東京23区で5千万円以上の高額物件の成約が多かったため」と分析している。神奈川県や千葉県は前月比でもマイナスが続いた。一方、中古マンションの3月の平均成約価格は2174万円と前年同月比11.1%増。3カ月連続のプラスとなった。2千万円以上の物件の成約件数が増えているため。前月比でも1%増となり、4カ月連続で増加した。

********************************************************************************
10  住友大阪セメント、水中でも粘着性保つ注入式セメント補強剤  2010/4/28 日経産業新聞
********************************************************************************
 住友大阪セメントは老朽化した橋梁(きょうりょう)などに使うセメントの補強剤を発売した。従来品より注入しやすい形状と充てん機能を採用、水の中でも腐食に耐える性能を持たせたのが特徴だ。
 開発した新製品「セメフォースアンカー」は、建物や橋梁などに穴を開けて充てんするセメント素材の補強剤。現在主流の有機系接着剤よりも火や水に強く、水中でも粘着性を失わないため橋げたなどにも利用できるという。新しい鉄筋を入れて補強する工法で使う。

********************************************************************************
11  YKKAP、ビル向け窓を全面改良 複層ガラスで断熱性能高く  2010/4/27 日経産業新聞
********************************************************************************
 YKKAPは26日、マンションなどの集合住宅や中低層オフィスビル向けの窓を全面リニューアルしたと発表した。複層ガラスを標準装備し、ガラス間の空気層を12ミリメートルと従来の2倍に広げて断熱性能を高めた。冷暖房費を節約できる窓として27日から順次発売する。
 ビル用の窓「EXIMA(エクシマ)」を全面改良した。東京の全55戸のマンションでの実験では、単板ガラスからの切り替えで二酸化炭素(CO2)と年間冷暖房費を約25%削減できたという。新製品の発表会見で吉田忠裕社長は「戸建て住宅だけでなくビル用の窓の分野でも省エネを提案したい」と強調した。

2010-05-06 | Posted in 住宅関連新聞記事Comments Closed